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平成25年2月20日参議院予算委員会、古川俊治議員の質疑に関する国会議事録

2013.07.13.Sat.18:25
平成25年2月20日参議院予算委員会、古川俊治議員の質疑に関する国会議事録

○古川俊治君 続きまして、自由民主党古川俊治から質問をさせていただきます。
 アベノミクス、大変効果が出ていると認識しておりますけれども、円高是正、その効果というのも限界がございますし、また国債を伴う公共事業投資というのもそう繰り返せるわけではないと。やはり、この予算委員会の議論でも出ていますけれども、アベノミクスによるこの日本経済の再生、そこで一番重要なのはやはり経済成長戦略であるということになると思います。
 成長戦略を考えた場合に、規制改革とか減税、これは現在ある産業競争力を潜在的なものを引き上げていく、これは可能だと思います。これも大事なんですけれども、一番大事なのはやはりイノベーションの創出、これは第一次安倍内閣のときも一番の課題でございましたけれども、このイノベーション創出の体制を、仕組みをいかにつくり上げるか、これが重要だと考えております。
 そこで、科学技術、ちょっと考えてみたいんですけれども、日本の科学技術政策、これは長い間司令塔の不在あるいは省庁の縦割り、その弊害がよく言われてきました。安倍総理も一月二十五日に第一回産業競争力会議の議論を経て、総合科学技術会議の司令塔機能の抜本的強化、このことに言及をされているわけでございます。
 ただ、確かにこの総合科学技術会議、なかなかリーダーシップが取れない、その指摘がございましたけれども、実はその法的な枠組みとしては、経済財政諮問会議と内閣府設置法において同列の立場にございます。それで、これはなぜ経済財政諮問会議があれだけのリーダーシップを発揮できるかというと、総理自らがこれ非常に頻繁に開かれるんですね、総理自らがそこに出席をしてリーダーシップを自ら取られると、これが非常に大きいというふうに聞いております。
 第一次安倍内閣のとき、これはもちろん経済財政と科学技術という性質は異なりますけれども、経済財政諮問会議は三十一回、それで、総合科学技術会議は持ち回りを含めて、持ち回りが一回あって、そして十回ということでございますから、差があるわけですよね。
 ただ、法律上同じものですから、総理の関与の仕方、意識の持ち方で相当このリーダーシップは実質的には変わってくるというふうに考えるんですが、総理のお考えをお伺いしたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、今委員の御指摘された点、それが極めて私は重要なんだろうと、このように思っております。
 経済財政諮問会議と比べて開催頻度も少なく、結果として、この総合科学技術会議を中心に科学技術立国としての日本の戦略をどんどん進めていくという、そういう機能はいま一つ発揮できていなかったというふうに認識をしております。
 そこで、先般の日本経済再生本部において、科学技術イノベーション立国を実現するため、総合科学技術会議の司令塔機能の抜本的な強化を図ることを山本大臣、担当大臣でありますが、に対して指示をしたところでございまして、今後、私のリーダーシップの下に、そして山本大臣を中心に、この総合科学技術会議の司令塔機能、しっかりと機能を発揮するように再活性化をしていきたいと考えております。

○古川俊治君 ありがとうございます。
 この総合科学技術会議に関しては、民主党政権下でも法律の改正ということは考えられたようなんですね。ただ、そこでは、議員の人数を増やすとか有識者議員の任期を延ばす、あるいは目的にイノベーションを加えるというので非常に形式的な議論だという気がするんですが、山本大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(山本一太君) 御質問ありがとうございます。
 総理にもおっしゃっていただきましたけれども、この間の産業競争力会議で、抜本的に機能強化をしてほしいと、ここまでの指示をいただきました。当然、総合科学技術会議は開催の頻度を増やして、総理にも積極的に出ていただこうと思っています。
 しかし他方、今委員のおっしゃったように、総合科学技術会議の機能強化は非常に必要だと思います、法改正も含めて。実は、事務局と何度もブレーンストーミングをやりまして、五つか六つの案を作りました。それぞれ一長一短あるんですが、私の感覚として言うと、例えばやはり、後でFIRSTの議論も出てくると思いますが、総合科学技術会議としてきちっと裁量として戦略的に配分を決められる予算はあった方がいいんじゃないか、それは四百億か五百億か分かりませんけれども、当然この予算を確保するときには人員も連れてこなきゃいけないと思うんですが、その予算をしっかり確保して司令塔機能を強化する、他省庁との連携を強化していくという方法は一つの方策として考えられるんじゃないかというように思っています。
 いずれにせよ、総理にここまでバックアップしていただいているということですから、解散で結局廃案になったあの設置法みたいな中身ではなくて、申し訳ないんですけど、もっと踏み込んだ中身で法改正をするのであれば、もう前向きに、積極的に改革を検討していきたいと思います。
 以上です。

○古川俊治君 ありがとうございます。
 今、山本大臣からお話があった世界最先端の研究開発支援プログラム、FIRST、これは我々が政権のとき、麻生政権でございますけれども、そのときに二千七百億という、大体これは科学技術予算の七%近くを予算化を、これを官邸主導、そして総合科学技術会議がまさに主導をして決めていくと、こういうシステムで、プロジェクトまで全部認定をしたという事例でございます。それが、山中教授のノーベル賞を始め、非常にその成果が上がっているということでございまして、先日の産業競争力会議の中においても、このFIRSTの後継プログラムを作ってほしい、これは民間議員からはっきり出ているわけですね。
 そうした大きな予算を、かつ、これ重要なのは、総合科学技術会議が仕切ってしっかりプロジェクト単位に落としていくということとともに、基金化をしたということが大きいんですよね。
 それで、この基金化から考えますと、単年度予算、単年度主義という原則には反するかもしれませんけど、予算が単年度だから科学技術も単年度じゃなきゃいけないというのは、それは不合理なわけですよね。ところが、これは財務省がなかなかそれをうんと言ってくれないという事情を聞いて伺っているんですが、麻生財務大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のFIRSTのプログラムというものは、あのリーマン・ショック直後でもございましたので、あの深刻な経済状況に対応するために、平成二十一年度の補正予算におきまして異例な取組をやったんだと記憶をしております。
 厳しい財政事情の中で、数年度にまたがっていわゆるあらかじめ基金を積んでおいてというやり方に関しましては、これは当然のこととしてなかなか難しいところだったと記憶しますが、いずれにしても、二千七百億円を積ませていただいたんですが、翌年、たしか仕分とかいう当時はやった言葉がありましたけれども、あれで千五百億円になりましたかね、ばっさり切られて、随分、後でまた復活されておられますが、何のために切られたんだかさっぱり分からなかったんですけれども。
 いずれにいたしましても、御指摘のような科学技術といったようなこういうプロジェクトの話というのは、単年度というのはなかなか適していないんだと、私はそう思っておりますので、複数年度を見通したある程度安定的な研究資金を確保するという点はすごく重要なことなんだと、私には、そう思っております。
 いずれにしても、二十四年度の補正予算案では、その出資を活用した新たな産学実用化研究開発事業であります官民イノベーションプログラムに千八百億円というような形でやらせていただいて、二十五年度の予算では研究開発法人の運営費交付金などを活用させていただいて、長期的かつ安定的な研究資金の確保といったようなことを、今手当てを講じているところであります。
 いずれにしても、科学技術のプロジェクトの場合は、これはどれがいいのかって本当に我々にはよく分からぬ部分がいっぱいありますので、これの選定の仕方というのが大変重要だろうと思いますので、今後の総合科学技術会議などにおいてこの点につきましてはよくよく検討の上、御決断をいただければと思っております。

○古川俊治君 ありがとうございます。
 じゃ、山本大臣、短くお願いします。

○国務大臣(山本一太君) 今、麻生財務大臣から大変前向きの御答弁をいただいたので、すかさず申し上げますが、今、FIRST、三十課題があるんですが、これと別にやっぱり後継のプログラムを考えてほしいというのは産業競争力会議でもいろいろ議員から意見が出ていますので、今の財務大臣の御答弁も踏まえて、積極的にこれについても取り組んでいきたいと思います。
 以上です。

○古川俊治君 ありがとうございます。
 是非、財務大臣、自分が総理のときはおやりになった、だから立場が変わると変わるという対応はやっぱりなしにして、しっかり基金を付けていただきたいと、私はそういうふうに思います。これは成果が上がっておりますので。
 そのまさにFIRSTプログラムの中の一つから出てきたのがiPS技術でございまして、このiPS細胞の実用化につきましては先日の所信表明演説でも総理から大変強い期待がやっぱり述べられていて非常にうれしく思いました。
 先日、このiPS細胞を用いた臨床研究につきまして、理研の高橋先生の技術を用いたものですけれども、神戸の医療機関においてその内部の倫理審査委員会の承認を得たという報道がなされました。これから国に上がってくるわけですね、この審査が。これはまさにiPS細胞のファーストインマンのトライアルでございまして、日本は山中先生が最初にiPSを発見して、かつ臨床研究を最初にスタートできると、これはまさにトップを走っている、今そういう状況にあるわけですね。
 これは非常に喜ばしいことなんですが、ただ、実を言うと、iPS細胞というのは非常に高率にがん化することが知られています。非常に未分化の細胞で、私はがんを取り扱う外科医でございましたけれども、がん、未分化の細胞でなかなか誘導できない、分割させられないというものは非常にたちが悪いんですね。たちが悪いがんととてもiPS細胞は似ているんですよ。ですから、その意味でいくと、この腫瘍形成性ということには極めて注意しなきゃいけない。
 それで、国が審査これからされるんですけれども、田村大臣、この点、どうお考えでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 再生医療は倫理面だとか安全面しっかりと踏まえた上でスピード感を持って進めていかなきゃならぬというふうに思っておりますが、今のお話の点でありますけれども、iPS細胞に関しましては、臨床研修に関して平成十八年に、ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針、こういうものを作りまして、これに基づいて今手続をしているわけでありまして、厚生科学審議会で、倫理面もそうでありますし、安全面等々いろいろと勘案して意見が出てまいります。それに基づいて私が判断をするということになろうと思います。
 ただ、今も言われたとおり、このiPS細胞に関しましては、今、日本がトップランナーで走っておるわけでございまして、これ是非とも早く実用化に向かってという点もございます。厚生科学審議会の方で最新の知見、これを用いて、多分、がん化という話になりますと私は医者でないから分からないんですけれども、核型分析試験でありますとか軟寒天コロニー形成試験ですか、こういうものをしっかりやりながらしかるべき対応をしてまいりたいというふうに思っております。

○古川俊治君 ありがとうございます。
 スピード感を持ってやらないとと、そのとおりなんですね。ただ、ポリティカルに非常にプレッシャーが掛かっている、国民的に期待が大きい、そういうときに、安全面、これ科学的であるべき安全性審査というのが怠られる、これは非常にまずいことだと思っているんですね。特に日本というのは、心臓移植の問題なんかで非常に長い間脳死体からの臓器移植が遅れたという、そういう文化の国でございますし、アメリカでは遺伝子治療の件に関しまして事故が起こっているんですね。ですから、そういうことを考えて、是非、しっかり安全性を取ることと患者さんのインフォームド・コンセントを確実に取ると、このことを進めていただきたいと思っています。
 この再生医療、これは非常に夢が大きい分野でございまして、特に先般の閣議決定においても、再生医療につきまして、細胞培養加工の医療機関外委託も可能とするための枠組みをつくると、こういうことの話になっているんですね。
 今、厚労省、政府の内部では、今まで規制が及ぶかどうか不明であった自由診療部分も含めて、再生医療と細胞療法というのを一体的に規制をしていくと。そこでは、細胞を加工するという業態を新たに認めていこうと、これは基準を作ってやるわけですけれども、そういうことが話し合われていると承知しております。
 細胞加工業、これは認定するわけですけれども、細胞の基準を作っていく、これはいいことなんですね。しかしながら、それだけじゃ駄目で、その細胞を用いた医療がいかに安全で有効か、このことが証明されないと、例えば、細胞はちゃんとつくってあるけれども全然効果がない治療というのも、これ国民的期待が高いんで受け続けることになるわけですね。ですから、細胞加工という業態を認めることはいいんですけれども、一定期間内にしっかりその有効性、安全性に関する個別技術の検証を行っていくと、そういうシステムを取り入れなきゃいけないと思うんですが、田村大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 厚生科学審議会の中にその専門部会をつくっております。その専門委員会の中で今おっしゃられたような御意見もありまして、有効性というものもしっかりと踏まえなきゃならぬであろうと。あわせて、それを踏まえた上で、これから先進医療でありますとかまた薬事承認に向かってのルートというものもひとつ念頭に置きながら議論していかなきゃならぬというような話でございまして、いずれにいたしましても、大変重要な点を先生から御指摘をいただきましたので、しっかりと対応してまいりたいと思います。

○古川俊治君 私も診療をしていて、これは細胞療法の例ですけど、通常の医療では治らなくなったがんの患者さん、これが、というのはやっぱり、なかなかもう現行の治療では治らないわけですけれども、そうすると、すごく根拠の薄い新しいとっぴな治療法に誘われるわけですね、どうしても誘因が働きますから。そうすると、そこは自由診療でやっていて物すごい高額なんですよ。死ぬまでそこにお金をつぎ込んで、数か月のうちに亡くなっていくと。結局、副作用が出ても、それ元々ががんですから、副作用が悪いのかがんが悪いのかよく分からないわけですよね。これは非常に問題が大きいというふうに認識しています。
 今回規制がされるようなんですけれども、再生医療についても、やはり細胞加工の業態があっても、有効性と安全性についてはしっかり検証していただきたい、そう思います。
 これは茂木大臣にお聞きしたいんですが、この細胞加工の業態を認めるということについては経済産業省が非常に熱心であったというふうに伺っております。もちろんそこでビジネスができるのはいいんですけど、結局、これ非常に期待が大きい分野です、再生医療というのは。ただ、その薬事上の個別技術の安全性や有効性が確認できない限りは製品化もできないし、海外の市場で売っていくこともできないんですよ。
 安倍総理がおっしゃいましたけれども、アメリカでは再生医療製品が九十七個できていて、日本では二つしかないとおっしゃっていますけれども、別に加工業を認めればこの問題が速やかに解決できるわけじゃないんですね。だから、必ず世界へ向かっていく、これを健全なビジネスとしてやっていくためには、経済産業省としても安全性、有効性の枠組みというのを支援すべきだと、私そう考えるんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(茂木敏充君) さすがアメリカのカリフォルニア大学でがん治療の研究で博士号を取られた古川先生という思いで今御質問をお聞きいたしておりましたが、培養などの細胞加工、今、医療機関自らが、言ってみると家内工業的にやっているという形でありまして、非効率にどうしてもなるわけでありますから、これをやはり外部委託できるような制度に変えていきたいと、そんなふうに思っております。
 ただ、この細胞の加工業務を委託するに当たりましては、当然、委員御指摘のように、業務を安全かつ適切に遂行する能力がその業者に備わっているかどうかと、こういったことは的確に審査をしていかなければいけない、こんなふうに思っております。
 現在、経済産業省では、この再生医療の事業者、そしてまた大学関係者等の有識者によります研究会を開催いたしまして、細胞加工業者の適正確保のための基準、これを策定に向けまして検討に入っております。再生医療、独特の特性があるわけでありまして、これを踏まえた合理的な審査基準が作成できるよう、厚生労働省とも協力してまいりたいと考えております。

○古川俊治君 そうですね、加工業の基準を作るだけではなくて、やはりその製品化を目指していただきたい。国際社会に日本の製品を売って出すんだということになれば必ず薬事上の承認が必要になってきますので、そちらに向けて頑張っていただきたいというふうに思っております。
 それで、時間の関係でちょっと質問の順序を変えますけれども、TPP交渉の参加に関する議論はこの予算委員会でも引き続き毎日行われておりました。実は、医療業界からもいろんな懸念の声がTPP交渉参加には上がっているわけですね。
 ただ、少し私から考えてみますと、懸念や誤解に基づいている、そういう指摘があるんではないかというふうに思っています。一番典型的なのは、TPP交渉に参加をすると、国民皆保険制度が崩壊をして、混合診療が解禁になって、株式会社の医療参入が解禁されると、こういう議論なんですね。
 しかしながら、今まで米国の通商代表部は、公的な医療保険制度を廃止して私的保険制度に移行しろということは絶対主張しないと、このように明言をされていますし、あるいはTPPの現在の交渉参加国の中にも、オーストラリアやカナダのように、既に公的医療保険制度、日本と同じように持ち合わせている国もあって、そこが他国の介入によってこの保険制度を捨てるということは考え難いわけですね。さらには、アメリカがオーストラリアや韓国と今FTA交渉をやっていますけれども、その中で公的な医療保険制度について彼らが自由化を求めたという、そういうエビデンスもないわけですね、こともないわけです。
 そうすると、考えてみますと、どうもこの国民皆保険制度がTPP交渉参加によって崩れるということはほとんど根拠がないと、私はそういう気がしているんですね。
医薬品あるいは医療機器の価格というのもこれはほとんど今関税がないですし、あるいは薬価制度、ルールについても、これは非常に今日本の薬価制度は透明性が確保されていて公正なルールでやっています、別に内外品の格差があるわけじゃないですから、そこで。だから余り心配することはないというふうに考えているんです。
 是非、総理には、国民皆保険制度、これはやはり自民党の医療政策のイの一番なんですよ。我々のTPP交渉参加に関する基本方針の中でも国民皆保険制度を守ると明確に書いてあるわけですね。かつ、これは我々だけではなくて、恐らく他党の皆さんも国民皆保険制度が日本の宝であるということはコンセンサスがあると思うんですね。
 総理にこれ是非お願いしたいのは、仮に、仮にですよ、TPP交渉に参加することがあっても、国民皆保険制度の自由化のようなことが議論になるのであればTPP参加はしないと、これを明言していただきたいんですけれども。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま古川議員が例として挙げられましたように、カトラー氏が昨年来日した際にも、医療保険制度を民営化するよう要求するものではないと、このようにこれは明快に述べております。
 いずれにせよ、国民皆保険制度、これは日本の医療制度の根幹でありますから、これを揺るがすことは絶対ないということをはっきりと申し上げたいと思います。

○古川俊治君 ありがとうございます。
 私、この国民皆保険制度で思い出すのは、総理御自身からよく伺っていることなんですけれども、アメリカは対GDP比でいって医療費が約日本の倍掛かっているんですね。日本が八%程度であれば、アメリカは一六%まで行っていますから。だから、アメリカの医療制度を日本が取り入れたら日本の経済はもたないということを常々おっしゃっているわけですよ。それは、ある意味で国民皆保険制度というのが一番低いコストでこの世界最長寿を達成してきたと、これは非常に誇るべき制度なんですね。是非、これをTPP交渉参加で失うことは絶対にないということは、信念を持って、交渉に参加するかどうか判断していただきたいというふうに思います。
 一点、この医療について、規制改革についても、第一回の産業競争力会議の議論を経て総理が言及されているというふうに伺っておりますけれども、医療の分野で大きな規制改革が必要であるとおっしゃった。その真意というか、どういう意図を持ってそれをおっしゃったのか、それを伺いたいと思っています。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この医療について言えば、例えばドラッグラグということが随分長い間言われていたわけでありまして、アメリカで認証を受けているものがなかなか日本では認証を受けられないという問題もあります。
 そしてまた、先ほど古川先生が例として挙げられましたiPS細胞を使った言わば実用例ですよね、創薬あるいは再生医療において、今これを実用化したものと今まさに治験中のものを合わせると、治験中のものを合わせると、日本が七つで、そして米国が九十七ということでありますが、韓国は三十八で欧州は四十六。そもそも日本の山中伸弥教授によって発明されたものであるにもかかわらず、米国の方が圧倒的に多い。そこにはやはり理由があるわけでしょうから、そうしたものをしっかりと、そこには行政上の問題があるのか、またそもそも規制上の問題があるのかどうかということも含めて見直しをしていくことによって、国民は健康を手に入れることができますし、同時に富を生み出していくことにもつながっていくだろうと、このように思います。

○古川俊治君 ありがとうございます。
 この産業競争力会議の中では、実は混合診療の拡大というような議論もされたというふうに報道されております。
 今日も、先ほど混合診療、これは保険外併用療法ですか、そう言うべきだという話がありましたけれども、この保険外併用療法について、以前、規制改革会議で、私、一定の病院の基準を作って、その病院には解禁すべきだと、こういう議論がなされたように承知しております。
 ただ、医療のことから考えますと、たとえ大きな病院でやっても、技術が駄目ならやっぱり駄目なんですよ、それは。技術の安全性、有効性がしっかりしていれば、それはどこの病院でやろうが別に不都合はないわけですね。ですから、病院の仕組み、病院の大きさとか規模とか、あるいはどういった対応をしているか、これで保険外併用療法を進めるか進めないか、これを議論することは非常におかしいと思うんですね。
 確かに保険外併用療法というのは、例えば先進医療、これが今、富と雇用の創出で一番大きいわけですね、その部分が。ただ、先進医療の総額というのは実は百五十億円程度で、医療費の総額、医療給付金の総額が三十四兆に比べれば〇・〇五%なんですね。それから見ると、〇・〇五%ですから、財政規模から見ればまだ拡大していく余地はあると思うんですね。そうでありながらも、であれば、国民に本当にメリットになるような制度にしなきゃいけない。
 そのためには、やはり技術的な認証、今やっていますけど、技術の安全性、有効性を勘案をしてこの保険外併用療法も進めていくということを是非、規制改革大臣、お話しいただきたいんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(稲田朋美君) 午前中も答弁いたしましたように、規制改革会議のこれから取り上げるべき具体的なテーマについては、今後の委員の議論に懸かっているところでございます。
 総理から指示をいただいているのは、改革のための改革にならないように、日本の経済の再生のため、また、あるべき社会像としては、健康、医療については健康で長生きできる社会を目指す、それに資する規制改革に取り組むようにということでございますので、ただいま委員から御指摘があったことなども含めて必要な改革に取り組んでまいります。

○古川俊治君 ありがとうございます。
 先進医療というのは、一定期間、ある技術を検証する時間をつくる、それは、有効性、安全性あるいは経済性を検証すると。ですから、ある意味では健全なうちに保健医療を進歩させていくと、こういう側面もあると思っています。ですから、十分に技術を勘案をして進めていただきたいというふうに思っております。
 以上で私の質問を終わります。
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