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「例えば、仮に、中東、インド洋などの地域で、深刻な軍事的緊張状態や武力衝突が発生した場合で、わが国に物資を運ぶ日本の船舶に深刻な影響が及ぶ可能性があり、かつアメリカ等は、こうした事態に対応するために活動している状況が生じたときは、その他の状況も勘案したうえで重要影響事態に該当することはありうる」by安倍晋三

2015.06.02.Tue.03:48
2015年6月1日 NHKニュースの記事より引用
『首相 中東・インド洋でも自衛隊の活動可能に
6月1日 19時16分

安倍総理大臣は、安全保障関連法案を審議する衆議院の特別委員会で、外国軍隊への後方支援が可能となる重要影響事態が中東やインド洋でも発生し、自衛隊がアメリカ軍などへの後方支援を行うことはありうるという認識を示しました。
集団的自衛権の行使を可能にすることなどを盛り込んだ安全保障関連法案を審議する衆議院の特別委員会は、1日安倍総理大臣も出席して集中審議を行いました。
この中で、民主党の玄葉選挙対策委員長は、外国軍隊への後方支援について定めた周辺事態法が重要影響事態法に改正され、自衛隊の活動範囲が拡大することについて「周辺事態にはあたらないが、重要影響事態にはあたるケースを示してほしい」と述べました。
これに対し、安倍総理大臣は「例えば、仮に、中東、インド洋などの地域で、深刻な軍事的緊張状態や武力衝突が発生した場合で、わが国に物資を運ぶ日本の船舶に深刻な影響が及ぶ可能性があり、かつアメリカ等は、こうした事態に対応するために活動している状況が生じたときは、その他の状況も勘案したうえで重要影響事態に該当することはありうる」と述べました。
また、安倍総理大臣は、玄葉氏が「集団安全保障活動としての武力行使と集団的自衛権の要件が同じであるというのはふに落ちない」とただしたのに対し、「国連決議等々があって、集団安全保障措置となったとしても、新3要件に該当すれば当然、継続する」と述べました。
さらに、玄葉氏が「『攻撃を受けた国の要請または同意』を武力行使の『4要件』として、なぜ入れないのか」と指摘したのに対し、安倍総理大臣は、「『攻撃を受けた国の要請または同意』は、わが国が独自に法律で定めるまでもなく、国際法上の明確な要件で、存立危機事態の要件として重ねて規定する必要はない。存立危機事態に至ったとき、政府は対処基本方針を策定し、直ちに国会承認を求めるが、攻撃を受けた国の要請または同意は、認定の前提となった事実として明記する」と述べました。
維新の党の今井政務調査会長は、武力行使の新3要件について「第1要件の『わが国と密接な関係にある他国』というのは、どういう国を指すのか」とただしました。
これに対し、安倍総理大臣は「一般に、外部からの武力攻撃に対し、共通の危険として対処しようという共通の関心を持ち、わが国と共同して対処しようとする意思を表明する国を指す。同盟国であるアメリカは基本的にあたると考えているが、アメリカ以外の外国が該当するかは、相当、限定される」と述べました。
そのうえで、今井氏が、ホルムズ海峡での機雷の掃海活動について「密接な国が攻撃されないといけないが、オマーンやイランもありうるのか」と質問したのに対し、安倍総理大臣は「沿岸国としてイランとかオマーンということはありうる。活動を行ううえでは、そうした国々の了解がおそらく実際は必要となる。ただ、ホルムズ海峡は多くの国の船が通っており、機雷の敷設によって大きな影響を受ける国、触雷の危険性がある国に対する武力行使ということも考えられないわけではない」と述べました。
共産党の穀田・国会対策委員長は、集団的自衛権の行使について「日本への直接の武力攻撃がないにもかかわらず、他国の領域に出て行って、敵基地を攻撃することまで可能なのか」とただしました。
これに対し、安倍総理大臣は「ミサイルが攻撃してくる策源地を攻撃しなければ、国民を守れない、座して死を待つべきではないという論理が控えているが、個別的自衛権においても、その能力を持っていない。ましてや集団的自衛権において、打撃力を持っているアメリカが、打撃力を持っていない日本に、『自国の安全のために攻撃をしてくれ』とは想定しえないわけで、現実問題としてはありえない」と述べました。
また、安倍総理大臣は、集団的自衛権の行使が可能となる存立危機事態の基準について、「攻撃国の意思もあれば、能力もある。発生場所や規模、態様、推移などを総合的に勘案する中で、当該国は日本に対し、『攻撃する意思はない』と言っているが、その場所、能力、状況から見て、『そうでもないかもしれない』という推測も十分ありうるわけで、単純に見ることはできない。総合的にわが国に戦禍が及ぶ蓋然性等を判断していく」と述べました。』



2015年6月1日 NHKニュースの該当記事のアーカイブ(archive.today)
https://archive.is/XmfXG



2015年6月1日 NHKニュースの該当記事のアーカイブ(Wayback machine)
http://web.archive.org/web/20150601183902/https://www.nhk.or.jp/news/html/20150601/k10010099641000.html


2015年6月1日 NHKニュースの該当記事の魚拓
http://megalodon.jp/2015-0602-0339-12/https://www.nhk.or.jp:443/news/html/20150601/k10010099641000.html


衆議院 平和安全特別委員会 2015年6月1日 玄葉光一郎(民主党)議員の国会質問1/2




衆議院 平和安全特別委員会 2015年6月1日 玄葉光一郎(民主党)議員の国会質問2/2


衆議院 平和安全特別委員会 2015年6月1日 民主党 後藤祐一議員の国会質問




【ご参考】
玄葉光一郎議員が問題としているのは、平成10年5月13日に衆議院の外務委員会で当時の高野紀元外務省北米局長の行った国会答弁です。参考までに、平成10年5月13日 衆議院 外務委員会の玄葉光一郎議員の国会質疑に関する国会議事録を以下に示します。


平成10年5月13日 衆議院 外務委員会の玄葉光一郎議員の国会質疑に関する国会議事録
○中馬委員長 続いて、玄葉光一郎君。
○玄葉委員 民主党の玄葉光一郎でございます。
 まず、インドの地下核実験の問題について質問をさせていただきたいと思います。
 今回、極めて残念な事態に陥ったわけでございますけれども、首相の会見の内容なんかをお聞きをすると、まさに核兵器保有国であるということを宣言したような形になっていて、また人民党のコメントなんかをお聞きしても、まさに確信犯的なところが今回あるわけでございます。
 中国とかフランスとかと比較論というのが当然出てくるわけでありますけれども、ただ、私は今回非常に心配をしているのは、特に、核保有国というのが紛争を抱える地域の国々に拡散をしていくということに対して非常に心配をしているわけでございます。そして同時に、パキスタン、あるいは将来新たな、核保有国の核実験再開というものにつながりかねないのではないかという懸念を持っているわけでございます。
 まず冒頭、外務大臣に、今回の事態がパキスタンそして中国にどういう影響を及ぼし、またどういう反応が予想されるのか。また、CTBT、もともと実効性は問われていたわけでありますけれ
ども、それに対する影響をどのように考えておられるか、お聞きをしたいと思います。
○小渕国務大臣 我が国といたしましては、このたび発表した地下核実験実施が、印パ間の対話の帰趨のみならず、南アジア地域の安定、またひいては世界の安全保障に重大な影響を及ぼしかねないものとして、深く懸念をいたしておるところでございます。したがいまして、一昨日行われましたこの実験に対して、昨日、インド大使を招致いたしまして我が国の立場を申し述べたことは事実でございますが、先ほど来御質疑にもありましたように、インドとしては、パキスタン側の核搭載可能なミサイル発射実験の成功というようなものに誘発されておるというようなことを実は大使も言っておられるわけでございまして、北ないし西の隣国の脅威に対して、インドとしては自国の安全保障のために行ったことなので、理解をしてほしいというようなことを申し述べられておりました。
 きょうの新聞報道でございますが、インドにおける核実験については、国内的には大変な、この内閣に対しての称賛の声が渦巻いておるというような報道もされておりますので、恐らくインド側は、今回の核実験に対して、インド国内において政府としてはやるべきことをやった、こういう御主張なのでありましょう。
 しかし一方、このことによってまた、隣国たるパキスタンその他がこの問題を重大視して、お互いに核開発の競争にまた入っていくということになりますと、究極は、目には目、歯には歯ということになりますれば大変な事態が生じてくる。世界が大きく平和の方向で努力を傾注いたしておる中で、再びそのようなことが起こされていくということはあってはならないことでございますので、我が国としても、両国とも極めて友好関係にある国でございますので、我が国としての立場、特にこの核の悲惨な被害を受けた我が国として、十分この立場を理解していただくような努力をさらに傾注していかなきやならぬと、強い決意を持つ次第でございます。
○玄葉委員 CTBT体制への影響についてもお聞きをしたわけでございますが、その点についてはいかがでありますか。
○阿部政府委員 CTBTは二年前に採択されまして、核保有国、それから核を持っていると疑われている国をすべて含めて批准したときに発効するということになっておりますが、その中にはインドも入っておりまして、インドが署名、批准しないうちは発効しないということで、我が国を初めとして、一生懸命その署名を働きかけてきたところでございますが、それがこのようになりまして、インドがまた一段とCTBTに対して否定的な方向が明らかになったということで、これから、CTBTを推進してきましたほかの国とも協議しまして、どうやってこれを発効に持っていくかという努力をまた再開したいと考えております。
○玄葉委員 先ほど、日本政府の対応として、しかるべき対応を検討中であるという話でございましたけれども、いつまでにODAの問題について結論を出されるのか、お聞きをしたいと思います。
○小渕国務大臣 できる限り早くということでございますが、できればきょうじゅうぐらいに結論を出して、すべてとは言いがたいと思いますけれども、何項目かにわたりまして今取りまとめをいたしておりますので、できる限りそうした我が政府の考え方をまとめて、相手国にも通告をいたしたいというふうに思います。
 と同時に、近々、御案内のとおりにバーミンガムでG8の首脳会議も開かれますし、時あたかもこうした問題が起こってきておりますので、願わくば、我が国総理といたしましても、この問題についてそうした場におきまして我が国の立場を十分主張していただければ、こう思っておりますので、そのためにもできる限り早く考え方を取りまとめていきたい、このように考えております。
○玄葉委員 先ほど福田委員から、温かい気持ちでという話がございました。趣旨はよくわかるのでありますけれども、今回の事態というのは私は、比較論をすれば、先ほども申し上げましたけれども、中国などよりは悪影響が大きいと思っていまして、無償はもちろんですけれども、有償の一部にまで踏み込んで対応すべきではないかというふうに考えています。
 ただ、インドに対する援助の中身などを見ますと、有償にも無償にもそうなのでありますけれども、例えば、植林とか人道援助的なものまで入っているわけでございまして、私は、今対応を検討中だということでありますけれども、そういう中身についても、ある意味で区分けをしながら考えていった方がよいのではないかというふうに考えております。
 また、先ほどサミットの話が出ましたけれども、当然これは、唯一の被爆国であり非核保有国である日本が一定のイニシアチブをとることによって、何らかの統一行動がサミット参加国で行われるべきではないかというふうに思いますけれども、そんな働きかけを、外務省あるいは日本政府としてはされておられるかどうか、その点についてもお聞かせいただきたいと思います。
○阿南政府委員 今回の事態に当たりましてインドにどういう措置をとるか、これは、今先生がかつての中国に対する例を挙げて御質問がございましたけれども、私ども、考慮すべき要素が当然幾つかあろう、核に関する我が国の基本的立場、また唯一の被爆国である日本国民の核、核実験に対する感情、こういうものをきちんとインドに強いメッセージとして示す必要がある。また、パキスタン、近隣諸国がインドの例にならうということがないことを希望しておりますが、万一にもそういうことのないように、そういう意味からも強いメッセージを出さなくちゃいかぬというふうに考えております。
 そういうことで、いろいろな要素を勘案しつつ今検討中でございますが、中国の例も、これは一つの先例と申しますか、ケースとして参考材料にはしておるところでございます。
 また、サミットで日本が、核に対する唯一の被爆国というある意味では特殊な日本の立場から、率先イニシアチブをとっていくべきではないかという御指摘でございますが、これは議長国とも連絡をとりながらそういう働きかけを行っていくということで、今検討しているところでございます。
○玄葉委員 先ほども触れられておりましたけれども、今回の事態はある意味ですべてが問われたのでありますが、五つの核保有クラブも今回の事態というのは、ある意味で問われたんだというふうに思います。
 つまり、インドの口実というのは、いわば核保有クラブの温存を図るのがNPTであり、CTBTだということであります。これはある意味で一理ある。しかし、私たちは、これからNPT、CTBTがまずスタートなんだということで重要視しているわけでございますけれども、やはり根本的には、まさに現在の大量の核兵器を減らす、そのための道筋というものを明確にしていかなければならない。そういう意味では、核保有国の責任、これまでの五つの核保有国の責任というのも問われていると思っていますし、日本もその核軍縮の実効性を確保するためにどうしたらいいんだということがまさに問われているんだというふうに思います。
 今回、サミットでもそういったことまで踏み込んで話し合いをされるおつもりがあるかどうか、その点お聞かせをいただきたいと思います。
○小渕国務大臣 これは出席をされる橋本総理のお考えに存することだろうとは思いますけれども、御説のように、究極のことを言えば、すべて全世界、核完全廃絶というのが最高の理想だろうと思います。しかし、現実に今申し上げたような五つの国、核大国というものが存在をしている。もっと言いますれば、今日のこの緊張の中にも平和がもたらされてきておるゆえんのものの中には、核における他国の支配というものがこの地球
上では存在し得ないというところから、核大国も核に対してこれを削減していく努力を築いているという現実がある。
 一方、このCTBT、NPTの問題について、御承知のように、これを推し進めていくこともまた将来の理想に向かってであるということなんですが、この点については、先ほど申し上げましたように、インドとしては、核大国が存在をしておって、わがままという言葉は使いませんでしたが、存在をしている中で、我々は、みずから核開発することの権利は、これは失うことができないというのがあの国の主張なわけですね。
 それに対して、我が国のように、完全な核、核をもってこの世界の平和をもたらすということについて、あり得ないという前提で考えている国としては、我が国のこの崇高な理念といいますか考え方というものは、広くこれは常に主張し続けなければならぬ問題であろうかと思いますが、現実に世界の中の大きな八つの国が集まるわけでありまして、またその中には、四つは核を持たぬけれども四つは持っておられる、こういう中でございます。そうした中で起こった今回のインドの核実験というものをどうとらえて、これを将来にわたって、どのように世界の大きな平和を求める形に進めていくかということについては、我が国としては当然主張あってしかるべきだろうと思いますし、また総理といたしましても、恐らくそうした考え方に基づいて我が国の立場も主張していただけるものと期待をしておるところでございます。
○玄葉委員 核抑止論、否定するわけではないのでありますけれども、しかし、これが紛争地域に定着をするというのが、今回の事態、私心配でありまして、何とかこれは知恵を絞り合って道筋を、全体の道筋を示していかなきゃいけないんだろうというふうに思っております。
 先ほど福田委員がお触れになられた決議の問題でありますけれども、これから場内でいろいろと打ち合わせをさせていただいて、場合によってはきょう、衆議院本会議が開かれないので外務委員会で、いわゆるきょうの終わりの時間で決議をするということも含めて、打ち合わせを各理事でさせていただければというふうに思いますので、委員長、お含みおきをお願いしたいというふうに思います。
 次に、ロシアの問題に少し触れさせていただきたいというふうに思っているんですけれども、その前に、関連するんですけれども、前回、外務委員会で、どこまで外交交渉を国会で明らかにすべきなのかということについて大分議論になりました。
 私、とても残念だったのは、藤田委員の質問、つまり、八〇年代末期ごろ、国境線の画定案というのがソ連の指導部から出されたということがありますかという質問に対してお答えになれないという、私は、何の害があるのかなというふうに思うのです。私は、もちろん、もちろん交渉事でありますから一定の秘密保持というのはやむを得ないし、あるべきなのだろう、困難な交渉をまとめるのには、当然のことながら、その時々に発表できないこと等々、あると思います。しかし、前回の質疑の中では、とても今の日ロ交渉に害を与えるとは思えないようなことまでお答えにならないということが、私はとても残念でありました。
 何であえて私こういうことを申し上げているかといいますと、私はまだ国会議員になって五年目でありますけれども、時々、特に他の省庁よりもと申し上げて私はいいのかなと思っていますけれども、外務省には、何となく、国民のお一人お一人に理解を求める、そういう意識が薄いのかなという気がしてならないのです。
 最近では、劣化ウラン弾の誤射事件があって、県に通報がおくれる。ああいうことがあると本当に信頼がなくなる。あるいは、私が覚えているのは、当時、私、与党でありましたけれども、国際司法裁判所に核兵器の使用の違法性を問う決議があったわけでありますけれども、それを棄権したということが全然知らされていない。当時、与党で問題になったのを私覚えているのです。さきがけに私おりましたから、小さな政党で、結構与党の中でがちゃがちゃもめていた、そういう記憶が実はあって、やはり私は、もう少しいい意味での根回しとか、国民にも説明をするのだという外務省の意識というのはあった方がいいというふうに思っていますが、その点、いかがでありましょう。
○小渕国務大臣 すべからく、オープンデモクラシーの社会におきましては、情報というものは公開を可能な限り行って、そのことに対する批判等は、国民の現在の理解をする力からいえば、これは正当に批判をされ、そして、そのことによって、政府としてはそうした声を背景にまた新しい展開を図っていくべきだということは、これは当然なことだろうと思っております。
 そこで、前回の外務委員会で、たまたま対ロ問題についてのいろいろ過去の経過についてのお尋ねがございまして、今具体的に申されました渡辺外務大臣の、何といいますか、会談下における考え方をお示しされて、その有無についてお話しされました。
 私も、十分掘り下げて、その問題を十分事務当局と詰めて、その成り行きを承知した上で御答弁申し上げればよかったわけですが、当時としては、その答弁を最初にいたしましたときには、その事実関係について私も承知をしていなかったものですから、大変不明を恥じながら、あえて御答弁申し上げたわけです。
 ただ、私の気持ちとしては、特にあのときに領土画定問題を当時の外務大臣が御発言されていたということが念頭にちょっとよぎりまして、というのは、当時、すべての我が国のマスメディアがこの問題を取り上げて、橋本総理の川奈における新しい提言なるものについてエリツィン大統領が記者会見で言われたこと、言われたことは内容については何もお話しされておらない、しかし、推測としてそうしたことが出て、またそのことが出たことが、今度はロシア側がそれを持ち帰っていろいろ論議をするのに、かつてこういつた論議が行われ、かつ責任ある立場の者がそうした発言をしておったというようなことを確認していくことが、また当時のメディアのいろいろ記事を何かギャランティーするようなことがあってはいけない、そういう気持ちが、率直に申し上げてあったので、そのようにお話をいたしました。
 したがいまして、明らかにすべきことは当然明らかにしなければなりませんが、特に交渉事につきましては、俗っぽく言えば、手のうちというものも恐らく世界どこの外交交渉においてもお互いあるんだろうと思います。我が国としては、誠実に総理が御提案しており、かつ、大統領としても十分これを真摯に受けとめますという段階でございますので、それに対して予見を与えるようなことはあってはいけないという立場で口ごもった点もあったかと思いますので、その点は御了承いただきたいと思います。
 一般論として言えば、できる限り広く、オープンにできるものはしていきながら、国民の正当な御批判の上に外交というものは進めていかなければならぬ、私自身はそう考えております。
○玄葉委員 やはり情報は国民のものだという意識を、ぜひ外務省にはもっと持っていただきたいということを重ねて申し上げておきたいというふうに思います。
 もうちょっと触れると、先ほど申し上げたように、一方で、隠さなければいけないことは当然これはあって、まさにそこはしっかり情報管理をやらなければならないわけでありますけれども、どうも今回の状況を見ていると、その大事な部分がどこからか漏れているのかなというふうに思っていまして、私は、そういう意味では、今回の日ロ首脳会談の問題について言えば、その情報管理の甘さも指摘をしなければいけないなというふうに実は思っているのです。その点、もしコメントがあれば、一言お願いをしたいと思います。
○小渕国務大臣 ある意味では御関心かと思いますが、一番の重要な点についての、我が国の新し
い提案並びにそれに対する対応、この会談はまさに首脳同士でございまして、もちろん私も参加しておりません。したがいまして、まことに少数な方がやっておられますので、私は、そういう意味からいうと、この秘密の漏えいなどということは絶対あり得ないというふうに感じておりますので、その後いろいろメディアが大きく取り上げていることも推測を超えるものではない、こういうふうに考えておりまして、軽々なこの内容の漏えいというようなことは絶対あり得ない、このように考えております。
○玄葉委員 もうこれ以上申し上げません。
 今回、中馬委員長を団長として、福田先生、森山先生、そして松沢先生、そして平和・改革のお二人、富田先生、長内先生とロシアを訪問させていただきました。一点だけそれを踏まえた指摘をさせていただきたいというふうに思うのです。
 今回私が行って感じたことは、基本的には友好な雰囲気というのができ上がりつつあるなというふうに感じました。イタル・タスのイグナチェンコ社長は、各マスコミとも日本について否定的印象を与えるような報道を避けているというようなことをおっしゃっておられた。あるいはジュガーノフ議長、共産党の議長も、自分が選挙に出るときの重要政策の一つは善隣友好外交で、当然日本もその大事な国の一つだというような話もされておられた、そういう空気は率直に感じました。
 ただ、これは実は、金曜日にこの委員会で、外務委員長から報告があるようでありまずけれども、これは認識がちょっと違うかもしれませんが、一様に皆さん、領土の問題については急がないでくださいねという話、二〇〇〇年は無理ですよねというような私は受けとめ方をいたしました。つまり、認識ギャップというのがやはりあるなというふうに思っているわけであります。
 恐らく、総理も外務省も、二〇〇〇年までに東京宣言に基づいて平和条約を締結するというクラスノヤルスクの会談の合意を喜んだし、驚いたというふうに私は感じています。私自身も喜びました。それ以来、ある意味では、総理も外務省も外務大臣も、これは私の主観かもしれませんが、エリツィンにかけているという感じを実は受けているわけであります。私は、エリツィン大統領にかけるということを全く否定するつもりはございません。つまり、何らかの、政権交代があったときとか、強力な指導者が出てきたときとか、新たな価値観を持った指導者が出てきたとき、私は難しい交渉を打開するチャンスだと思っていますから、そういう意味では、エリツィン大統領にかける、その姿勢、チャンスだ、そういうとらえ方というのは基本的に正しいというふうに思っています。
 ただ、仮に日本側が今回、内容は私はわかりませんけれども、提案をした中身についてロシア側が受け入れる形で二〇〇〇年までに平和友好条約が、友好協力条約と申し上げた方がいいのでしょうか、条約が結ばれた場合、今の雰囲気でいったときにロシアの議会というのは批准するんだろうかというのが私の率直な心配になりました、行ってみて。行ってみて心配になりました。
 もし、うまく、エリツィンが決断をされて平和条約が結ばれる、そうなったら、恐らく私は、今の空気のまま推移するのであれば、ロシア議会というのはなかなか批准しないのじゃないか。あるいは、九九年のロシア議会の選挙あるいは二〇〇〇年の大統領選挙において、いわばこの領土の問題が争点になってしまって、後になって軌道修正できないことにならないか、それが私は、心配として、今回行って起こったのです。
 いずれにしても、今やるべきは、エリツィンにかけると同時に、やはり議会と世論、特に議会、その対策をしっかりこれはやっていかないと、大変なことになるぞというのが私の行ってみての感想でございますけれども、そういういわゆる議会対策等々について、どういうふうにお考えになつておられるか、まだそこまで外務省として気が回っていないのかどうか、その点についてもお伺いをしたいと思います。
○西村(六)政府委員 お答え申し上げます。
 先生がおっしゃるとおりでございまして、議会対策、世論の対策は非常に必要だというふうに思っております。
 これは、もう既にかねてからそういう気持ちでやっている次第でございまして、特に、ロシアの議会の指導的な立場の方々、それからいろいろな政党の指導的な立場の方々、それから日本との関係のあるなしにかかわらず、この問題ないしは日本との周辺的な問題につきまして理解を得るように最大限の努力はしているつもりでございます。
 具体的に申しますと、大使館におきまして、モスクワの大使館及びサンクトペテルブルグの大使館それからウラジオストクの大使館その他におきまして、できる限りの接触と対話をしている次第でございまして、すべての人員を動員いたしましてその方面に努力をしている最中でございます。さらに一生懸命やっておりますのは、我が国に来ていただいて、我が国の実態を知ってもらう、それから、私どもないしはいろいろな方々と議論をしていただくといったようなこともいたしている次第でございます。
 それから、さらに、民間の諸機関におきましてもいろいろなレベルにおきまして対話を進めておられるわけでございますけれども、そういうものを、私どもといたしましてもいろいろな面から支援をしていくということを一生懸命やっている次第でございます。
 もとより、ロシアの国全体、それからそこで指導的な立場に立っておられます政治家の方々の数も非常に多いわけでございますし、その方々のすべてに完全に説得をしたり説明をしたりということをし切れているということではないわけでございますけれども、非常に大きな勢力を割きまして世論に働きかけていくということは、現在もしている最中でございますし、これからもしていくつもりでございます。
○小渕国務大臣 今欧亜局長から答弁申し上げたところでございますが、まずもって、中馬委員長初め議員の諸先生方がロシアほか訪問されまして、さらに我が国の立場も十分お話をいただいたことだろうと思いますし、いろいろのお働きをいただいたことを感謝するとともに、こうした事柄が一つ一つ大きく実ることを心から我々も、重ねて努力をしなければならぬと思っております。
 先ほど、エリツィン大統領にかけるというお話ございましたが、いずれにしても、ロシアも議会制の政治を取り入れたところでございますから、御指摘のように、署名をされ、調印があっても、これは批准しなければならぬ、それの議会ということでございますし、そういう意味で議会人同士の交流も大変大切ですし、最近はロシア側からも入れかわり立ちかわり議員の方々がお見えになって、我々も対応しておるところでございまして、大変こうした蓄積によって、必ずいい方向が出てくるものと確信いたしております。
 それから、メディアに対してでございますが、これもお話ししたかもしれませんが、私がことしエリツィンさんにお目にかかりましたときにも、私にもエリツィン大統領も、クラスノヤルスクでの以降、自分としては、自分のこの問題にかける気持ちを理解させるためにはロシアの国民に理解を求めなければならない、そのためには、自分としては、自分自身が先頭に立ってその努力をしておりかつ成果が上がりつつあると、かなり自信を持って私にも申されておったところを考えますと、その重要性も非常に認識をしておるのじゃないか。
 御案内のように、ロシアもかつてと違いまして、いろいろテレビにしろメディアにしろ、かなりいろいろな自由な意見も発せられておるところでございますので、そういった意味で、世論の形成というものについて、我々自身もいろいろな形で情報を提供して理解を求めていくということを努力しなければならぬと思っておりますが、率直に申し上げますと、この川奈での会談後、我が国のメディアはすべて一面トップの報道でございますが、たしかエリツィンが帰られて、ロシア、モ
スクワでの報道は、何といってもキリエンコの首相任命の問題であって、我が国との関係は必ずしも大きく取り上げられておらなかったというようなことでもございますから、これからは積極的に、我が国の立場、そしていろいろな人的な交流を通じて、もっともっと盛んにその関係を強くしていく努力をしていくということが極めて大切なことだと認識をいたしておる次第でございます。
○玄葉委員 ある大統領候補者が、私がさっき申し上げたようなことを一言おっしゃったのですね。つまり、大統領選挙を通じて後で軌道修正できないような事態になることが怖い、それはとても日本の立場に理解があると、私からすれば申し上げたい大統領候補者でございまして、そういう意味では、私も同じような不安を実は持ったものですから、ぜひ議会の対策。
 それと同時に、IMEMOという研究所に参りましたけれども、私、そこのファイナンスをお聞きして、とてもおもしろいなと思ったのです。それは、IMEMOというのは六百人の学者を抱えているということでありますけれども、ソ連時代は九五%、国庫だった。それが今は三〇%ぐらいで、残りはいろいろなビルのオフィスをレンタルしたりあるいは出版なんかで補っているのだけれども、一部は日本の国際交流基金からも、日本からも出ているんだという話があったのですね。私は、こういうオピニオンリーダーの方々への接触も、個々でなされると同時に、国としてこういう形でどんどん援助されたらいいのじゃないかというふうにも思いました。
 いずれにしても、重層的なアプローチというのを人脈にもぜひ適用してもらって、これは我々の議会の役割も大事だと思いますけれども、二〇〇〇年に向けて、よい環境が整備できるように我々も頑張らせていただきたいというふうに考えているところでございます。
 もうロシアの問題はこのぐらいにしておきまして、一つガイドラインというか、周辺事態法の周辺事態並びに周辺の範囲というものについてここで尋ねておきたいというふうに思うのです。これまでも何回かあったかもしれませんけれども、お尋ねをしたい。
 つまり、周辺事態とは何か、周辺の範囲というのはどこなのかということでありますけれども、これまでの説明は繰り返し繰り返し、周辺事態あるいは周辺の範囲というのは、日本の平和と安全に重要な影響を与える事態であって、地理的な概念ではないというふうに言いつつも、朝鮮半島の事態は周辺事態であって、湾岸における事態はガイドラインは想定をしていない、そんな説明かなというふうに感じております。
 周辺事態法の基本というのは、言うまでもなく日米安保条約だというふうに思うのですけれども、では、なぜ六条の極東という概念を用いないのか、私はまだこの点について理解できません。その点についてお尋ねをしたいと思います。
○高野政府委員 周辺事態の定義でございますが、今御指摘のとおり、周辺事態というのは、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態という、事態の性質に着目した概念でございます。
 その周辺事態にある事態が該当するかどうかということは、その事態の態様、規模等を総合的に勘案して判断するということになっております。その場合、典型的に言えば、我が国の周辺地域において我が国の平和と安全に重要な影響を与えるような武力紛争が発生している場合、またはこのような武力紛争の発生が差し迫っているというふうな状況が考えられるかと思います。
 極東との関係でございますが、周辺事態というのは、先ほど申し上げましたように、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態ということでございますが、極東は、安保条約の目的を達成する上で、国際の平和と安全の維持に日米が共通の関心を有している区域でございます。これは、その範囲を昭和三十五年の統一見解において明らかにしているところでございます。
 いずれも我が国の平和と安全に密接に、いずれもと申し上げますのは、周辺事態も我が国の平和と安全に密接に関連いたしますし、極東も我が国の平和と安全に密接に関連するものでございますけれども、それぞれ性格を異にする概念ということでございます。
 それで、今回、ガイドラインで極東という言葉を使っていないということとの関係でございますが、周辺事態における対応ということでガイドラインに書いてございますのは、今回、特にこれまで予想されていなかったような、いわゆる主体的活動という概念であそこに書いておりますような被災民の救援とか、あるいは邦人保護の問題とか、あるいは船舶検査というようなことがより重要な点になってきている。これらは、これまでの安保条約で考えられていたような意味での我が国と米国との協力関係とは違って、我が国も主体的に活動するという部分が入ってきているという意味で、単に極東という概念とは異なったものであるということから、ここで周辺事態という概念を使わせていただいているということでございます。
○玄葉委員 ちょっとよくわからないです。
 それでは、地理的な概念じゃないと言いつつ、先ほど来から、私も申し上げておりますけれども、朝鮮半島の事態は入ります、湾岸は入らない、そういうふうにお答えになられているし、周辺事態の周辺というのはどう考えても地理的な概念なのだろうというふうに思うのですね。
 ある特定の地域に起こる事態というのがガイドラインの適用の範囲に当たるのかどうかということについて、地理的な概念じゃないということを踏まえながらも、極東と比べてみたいと思うのですけれども、基本的に極東の範囲と周辺はオーバーラップするというふうに考えてよろしいのでしょうか。
○竹内政府委員 まず、委員の御理解を得たいと思いますので、地理的概念ではないということの意味でございますが、先ほど委員からは朝鮮半島の事態であれば周辺事態になるであろう、こう政府も従来申しておるという趣旨のことをおっしゃられました。
 我々が従来から申しておりますのは、周辺事態といいますのは、まさしくその事態の性格とか規模とかに着目をいたしまして総合的に判断するということでございますので、どこどこの地域における事態がその地域において起こったからといって即周辺事態になるということはない。よりわかりやすく具体的に申しますと、委員が先ほど申されました地域におきます事態も、その地域のいかんによって、それが周辺事態になるというふうなことを決めつけるわけではございません。
 ただ、従来から申しておりますのは、中東とか湾岸とかいう日本から遠隔の地域におきます事態というものが、その安保条約が問題といたします我が国の平和と安全、軍事的な概念が中心となりますけれども、それに事実の問題として重大な影響を与えるような事態であろうかどうか、これは事実認識の問題でございます。
 その観点からいいまして、現実の問題として、そういう遠隔の地での事態というのは周辺事態ということと想定はされないだろう、こういうことを従来申し上げているわけでございます。
 その意味におきまして、地理的概念でないという趣旨は、あらかじめある特定の地域におきまして生起しました事態が周辺事態であると決めつけるということはない、あらかじめ地理的範囲は特定できないということで地理的概念ではない、こういうことを申し上げております。
 それから、最後にお尋ねの、極東と日本の関係でございますけれども、これもいわば論理的な点でございますけれども、日本は極東の中に含まれるわけでございます。極東の一部でございます。したがいまして、日本の平和と安全に対して重要な影響が及ぶ事態というのは、論理的に申しまして、極東に対しても重要な影響が及んでいる事態である、こういうことだろうと思います。
○玄葉委員 じゃ、またちょっと別の聞き方をしますけれども、極東と周辺というのはそのほとんどがオーバーラップしているのか、極東は周辺よ
り広い概念なのか狭い概念なのか、それとも、まさにケース・バイ・ケースで、極東の中であったり外であったりするのか。その点どうでしょうか。
○高野政府委員 日本の周辺事態でございますが、これはまず、日本の平和と安全に重要な影響を与えるという事態でございます。その事態は、当然そういう事態が起きていれば極東の安全に脅威が及ぼされているという事態であることは、日本が極東の一部であるということから、そういうことになるというふうに考えております。
 それでは、いわゆる極東に起きた事態がすべて、今申し上げました周辺事態になるかということになれば、先ほど申し上げましたように、周辺事態というのは日本の平和と安全に重要な影響を与える事態でございますから、それはそういうことにはならないということになると思います。
○玄葉委員 いや、だとすれば、先ほど私が最後に申し上げた、ケース・バイ・ケースで、周辺事態というのは極東の中で起こることもあり得るし、外で起こることもあり得るというふうに考えてよろしいのですか。
○高野政府委員 周辺事態と申し上げましたのは、先ほど来申し上げている定義で、日本の平和と安全に重要な影響を与えるということで、それは、その判断基準は、日本の平和と安全に重要な影響を与えるか。
 極東に関して申し上げますと、極東というのは、極東の平和と安全が我が国と米国の共通の関心の対象としての地域でございます。その平和と安全の維持に関連して米軍が活動する、行動する地域というのは、これは従来から申し上げておりますように、必ずしもいわゆる極東ということに限定されておらず、米軍の活動範囲というのは極東の周辺にも及び得るということも、これまた申し上げてきているとおりでございます。
 ですから、極東という言葉、これは統一見解で言う極東という概念でございますね、これと周辺事態というものがどういう関係になるか、同一概念であるかということは、必ずしもその比較ができない。つまり、極東というのは、その目的としての、日米の両国が関心を有する平和と安全を維持しなければならない地域でございますが、周辺事態というのは、先ほど申し上げました定義から生じ得る事態でございますので、極東と周辺事態が起き得る地域ということを比較することはできない、こういうことではないかと思います。
○玄葉委員 そうすると、とにかく極東は目的というものに立脚した概念で、今のお話だとそうなんですね、そして、周辺事態というのはいわば事態に立脚した概念なので、これを地理的に示した場合は、別々の地理的範囲だということなんですか。その地理的な範囲をお聞かせいただきたい。前段はわかりました。
○高野政府委員 周辺事態が地理的概念ではないということがまずあるわけでございます。周辺事態ということが起きた場合に、その事態が起きたかどうかという判断の基準は、その事態の規模とか態様で判断する。
 例えば、緯度経度で正確に画された地域を指定しまして、その外で生じた事態は一切周辺事態に当たらないということは、これまた困難なわけでございます。事柄の性格上、先ほど申し上げましたような基準で判断せざるを得ないということで、ある一定の地域を指定して、その内か外で起きた場合に、外で起きたら全く周辺事態にならない、あるいは中で起きれば必ず周辺事態になるという性格の概念ではないということでございます。
○玄葉委員 じゃ、そうすると、あり得る話としては、例えばインド洋とかインドシナとかインドネシアとか、そこで起きた事態も周辺事態になることはあり得るというふうに考えてよろしいのですか。
○高野政府委員 この点は何回も御答弁申し上げておりますが、先ほど申し上げましたように、周辺事態というのは、軍事的な観点を初めとする種々の観点から見て、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態ですので、こういう事態が、例えば中東やインド洋で発生することは、現実の問題としては、基本的に想定できないということを申し上げておるわけでございます。
○玄葉委員 ということは、中東、インド洋はないということは、先ほど申し上げたようなインドシナ、インドネシアはあるということと考えてよろしいということでありますか。
 私は、何でこういうことを何回も聞くかというと、やはりわからないのですよ、一般的に。私は、安保条約の運用というのが、せっかくこれをしっかりとした実効性あるものにつくり上げようとしているときに、再び何か不透明になっちゃうのかなというのが心配だし、具体的な対応とか体制の整備をしていくときに、そこの概念が明確にならないと、私はしっかりとした対応というのはできないと思うのですね。いかがですか。
○高野政府委員 ガイドラインを今回新しくいたしまして、その中で平素における協力あるいは日本に対する武力攻撃の事態、それから周辺事態ということで整理させていただいているわけで、まさに周辺事態というのは、今度のガイドラインの整備の中で重要な、中核的な部分であるということはそのとおりでございます。
 そこで、まず申し上げたいのは、この周辺事態というのは、先ほど申し上げましたような日本の平和と安全に重要な影響を与える事態でございますから、これは日米安保条約の枠の中における日米間の協力であることは、その定義上当然であるということでございます。その安保条約の大きな枠の中で行われる日米間の協力について、具体的な協力のあり方についていろいろ協議をし、これに必要な範囲における我が国の法整備あるいは日米間の取り決めもしているという関係にあるということでございます。
○玄葉委員 これから何回か機会があると思いますから、その点も含めて、これから議論をさせていただきたいというふうに思います。
 もう時間がなくなりましたので、最後に、今回かかる協定について最後にお伺いをして、質問を終わらせていただきたいと思いますけれども、私からは、ICAO、国際民間航空条約第三条の二の改正議定書についてお伺いをしたいと思います。
 今から十五年前の大韓航空機撃墜事件は、私も今も覚えております。そのときたしか日本人が乗客として乗っていて、たしか三十人近く乗っていたんじゃないかと思いますけれども、まさに衝撃を与えた事件でありました。
 そういった事件を防止するために、今回明文化をしたということのようでありますけれども、まさに今から十五年前の話でありまして、何でこんなに時間がかかるのかなというのが率直な疑問でございますが、その点について、今回の締結の意義と同時に、改めてお伺いをしたいと思います。
○大島(正)政府委員 お答え申し上げます。
 今回お諮りしておりますシカゴ条約関係の改正議定書の二本のうちの、特に第一の第三条の二に関する御質問でございますが、これの意義につきまして、まず御説明申し上げます。
 この改正議定書は、委員今御指摘でございますけれども、既に国際法の原則である民間航空機に対する武器の不使用、これをシカゴ条約上の義務として明文化する、そういったことによって、大韓航空機撃墜事件と同様の事件の再発を防止するということが目的でございまして、そこにこの意義がございます。
 しからば、なぜ最初に作成されてから今回まで時間がかかったかという御質問でございますが、まず、その内容及び国内実施のための関係法令について、慎重な検討を行ってきたということでございます。第三条二の議定書の発効の見通しが得られつつあるということで、各国の実施状況も踏まえ、所要の検討を了しましたところで、今回、国会の承認をお求めいたしておるところでございます。
 では、具体的にどういつだ点で検討をしてきたかと申しますと、例えばこの議定書については、
三条の二の(c)項でございますけれども、これに基づいて、他国の領空で着陸命令に従わなかった自国籍の民間航空機に対してどのような措置をとるべきか、こういった問題が国内の措置としてございました。それについて慎重な検討を行ってきて、今回それも固まり、かつ、議定書全体としての発効の見通しもできてきた、こういうことでお諮りしている次第でございます。
○玄葉委員 終わります。どうもありがとうございました。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/142/0110/14205130110011a.html
【参考 追補】
平成10年5月22日 衆議院 外務委員会 玄葉光一郎議員の国会質問に関する国会議事録

○中馬委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。玄葉光一郎君。
○玄葉委員 民主党の玄葉光一郎です。
 本日佳 一つはインドネシア情勢について、もう一つは周辺事態法関連の問題、そして、時間がありますれば核実験の問題に触れさせていただきたいというふうに思います。
 まず最初に、インドネシア情勢でございますけれども、昨日、スハルト大統領が辞任をしてハビビ副大統領が昇格をいたしました。三十二年間にわたるいわばスハルト体制、ある意味で経済成長をもたらした功の部分と、それと同時に、政治的な矛盾あるいは経済的な矛盾というものをある意味で抱えてきた罪の部分のスハルト体制だったと思いますが、そのいわば罪の部分に対する声が国民からあふれ出て、その拒否の声に抗し切れない、そんな状況だったんだろうなというふうに思いますけれども。
 さて、外務大臣、今回のスハルト大統領の辞任表明とハビビ大統領の就任によって、インドネシアの国内の情勢は安定化に向かうのかどうか。また、インドネシアの政治改革並びに経済改革はどのように進むと見通しておられるか。その見通しを立てるに当たって一つの大きなポイントであったのは、無論、新しい内閣がどんな顔ぶれになるかということであったと思いますけれども、その新しい内閣の顔ぶれももう既に発表されたかに聞いておりますので、それも踏まえて、外務大臣としてあるいは外務省としてどのようにごらんになっておられるか、お聞かせをいただきたいと思います。
○小渕国務大臣 まずもって昨二十一日、スハルト大統領が辞任をいたしまして、ハビビ副大統領が大統領に就任いたしましたが、今回、流血の事態を招くことなく憲法の規定に従って政権交代が実現いたしたことは、評価に値すると思っております。
 ハビビ副大統領は、政治経済改革の実施とクリーンな政権を目指すことを言明いたしております。これらの改革によりまして、国民経済の回復と民生の安定を実現していかれるよう、心から期待をいたしておるところでございます。
 今後は、これから申し上げますが、新しくできた新内閣に対しまして市場の反応等がどのようなものになるか注目される点があると考えております。我が国としては、インドネシアの国民の改革努力に対して引き続き支援を惜しまない考え方でございます。
 そこで、本日十時三十分、日本時間十二時三十分ごろでございますが、新内閣の閣僚がハビビ大統領より発表されました。新内閣は、改革・開発内閣と名づけられておるようでございますので、そういう内閣にふさわしい政治をこれから断行されるのではないかと思っております。
 その内閣の中では、ギナンジャール調整大臣、ウィラント国防治安大臣兼国軍司令官、アラタス外相等が留任をいたしまして、新たにスビヤント大蔵大臣、ラメラン商工大臣が就任をいたしたということでございます。特に経済関係におきましては、経済チームとしてギナンジャール大臣がこれをリードされるやに聞いておりますので、ぜひ経済の復興等につきましても成果が上がることを期待いたしております。
 いずれにいたしましても、この改革・開発内閣のもとで改革が着実に実施されることを、政府としては期待をいたしておるところでございます。
○玄葉委員 関連して、私も本会議で、顔ぶれを実は聞いておりません。ただ、今回の顔ぶれを見るに当たって、スハルト色というのがどのぐらい残ってどのぐらい除かれるのかというのが一つのポイントではないか、あるいは幅広い人材が登用されるかどうかというのがポイントではないかというふうに思っておりましたけれども、その点の事実関係と、外務省としての見解といいますか、どういう内閣になったと、短時間でありまずけれども、どういうふうに分析されているかお聞かせをいただきたいと思います。
○小渕国務大臣 今御答弁申し上げればよかったわけですが、いわゆるスハルト大統領系と言われる方でございまして、その中で、ボブ・ハッサン商工大臣、あるいはファド・バワジール大蔵大臣、それからトゥトゥット社会大臣はそれぞれ閣外に去ったということでございます。
 それから、いわゆる改革派といいますかそういう方々がどのような形で入っているか。全閣僚名簿を点検しておりませんが、それぞれの閣僚についての、今そういうことで、他の閣僚の色分けといいますかそういうことにつきまして、わかり次第御報告させていただきたいと思います。
○阿南政府委員 既に外務大臣から御答弁ございましたように、新内閣でございますから、どういう傾向かというようなことを私どもから申し上げるのもいかがかと思いますが、ハビビ新大統領は、クリーンな政治とかIMFの経済構造改革のプログラムをきちんとやっていく、そういうことを昨日の、短い演説でございましたけれども、所信の中で述べられておりました。
 そういう線に沿って、大臣からもお触れになりましたギナンジャールさんとか強力な経済閣僚が残っておられる、またスハルト大統領に近い方という意味では、長女のトゥトゥットさんという方が典型的な例かと思いますが、彼女は閣外に去ったというようなことで、昨日ハビビ大統領が表明されましたようなラインで全体の内閣ができているのではないかなと当面判断しております。
○玄葉委員 それでは、先ほど大臣の方で、我が国としては引き続き改革努力を支援していくということの表明があったわけでございますが、それは具体的に何をどのように支援していくおつもりなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○小渕国務大臣 当面は、新しくスタートするハビビ大統領のもとにおける新内閣の政策に対しましても、これからいろいろ御相談もあろうかと思いますから、日本としてできることはいたしていきたいと思いますが、従来からIMFと協調いたしまして、何はともあれ経済の安定ということが大切なことと心得て、このことは継続して日本としては援助し協力をしていきたい、このように思っております。
○玄葉委員 確かに、民間の債務の返済交渉を促進するというのが一つの日本の役割なのだろうと思いますが、もう一つ、今おっしゃったようなIMF、後で少し触れさせていただきたいと思いますが、そしてもう一つは、この際ODAのあり方についても考えてみてはどうかというふうに思っております一
 実は、私はかねてから、去年の何月だったか忘れましたけれども、ある委員会で、インドネシアへの援助というのがどうも既得権益化しているようですねという指摘を、去年のたしか五月ぐらいの段階だったと思いますが、させていただいた経緯がございます。そして、これはたしかことしの三月、橋本総理がインドネシアに行かれる前の段階で、たしかこの委員会で私は、インドネシアに対するODAをそろそろ見直しをしていって、特に、こういう社会不安が起きている状況にあっては、貧困対策とか、農村対策といったそういう社会不安にいわば直接撃ち込むようなODAを真剣に考えたらどうかというようなことを申し上げたわけでありまずけれども、この機会にインドネシアに対するODAのあり方を見直しをしていくつもりがあるかないか、お伺いをしたいと思います。
○小渕国務大臣 インドネシアに対しましてのODAの供与につきましてでございますが、新内閣が誕生したから直ちに我が国の政策を百八十度転換するというようなことはできにくいのではないかと思います。
 インドネシアとは、歴史的に、経済的、政治的にも密接な友好関係にあること、また我が国の海上輸送にとっても重要な位置にあり、石油、ガス等の天然資源の供給国となっていること等、引き続き最重点国の一つであるという認識はそう変化できるものではないというふうに考えております。しかし、ODAにつきましては、さらにこれからの政権の動き等も注目しつつ、常に検討していかなければならない課題ではあると思っております。
○玄葉委員 私は、インドネシアに対して援助をするなと申し上げているわけではありません。地政学的にもインドネシアは日本にとって大変大切な、大事な国だというふうに思っております。
 問題なのは、援助の中身をこの機会にしっかり見直しをする。これはきょうの新聞なんかにもありますように、確かにファミリービジネス、いわゆるスハルトのファミリービジネスを増長させたという側面は私は否定できない側面としてあるというふうに思います。もちろん、私は、インドネシアに対する援助がすべて悪いなんということを申し上げるつもりはありません。インフラ整備も、当然一定のインフラ整備は必要でございます。ただ、重点をインフラ整備からいわゆる農村とか貧困対策に移していくべきではないですかということを申し上げたいわけでございます。
 今申し上げたこともお聞きしたいのですが、それと同時にもう一つお尋ねしたいのは、このODAのカードを使ってこの機会により政治改革、この場合でいえば民主化ということになるのでありましょうか、自由とか人権とか民主主義、そういった政治改革を進める一つのカードとして、今までよりは使って外交政策を行っていくべきではないかというふうにも感じますけれども、その点いかがでありましょうか。
○小渕国務大臣 今委員の御指摘につきまして、一点につきましては、九七年、九八年の援助につきまして、その中で、円借も、特に社会的な弱者救済や人材育成、失業者対策などにシフト、移すというわけではありませんが、そちらの方に非常に注目しつつ、援助の方向を向けて努力をしておる点があると思っております。なおこういつた点について、構造改革の努力を支援するような形での援助を考えていかなければならないというふうに思っております。
 それからもう一点、ODAをいい意味で、政治改革を行う姿勢というものを理解しつつ考慮したらどうかというお尋ね、かつ御意見かと思います。
 この辺は、それぞれ、その国の政治に対して我が国がどの程度までアドバイスをできるかという点についてはやはり十分留意をしなければならないのではないかと思っておりますが、そういった点を含めまして、今後の政権のあるべき姿というものが、これから問題があるとすれば、そういった点について我が国として友情あるアドバイスができるようなことは考えていかなければならないのではないか、このように考えております。
○玄葉委員 実際にODA大綱にも実はそういうことが書いてあるわけで、私は、この政権交代というものを機に、より突っ込んだインドネシアに対する我が国のODAのあり方の見直しというのをぜひ考えていただきたい。ぜひ一考していただいて、インドネシアの政治改革あるいは経済改革につなげていただきたいというふうに考えているところでございます。
 それと、先ほど少し触れさせていただいた一MFの問題も、これはたしか、外務大臣は覚えておられるかどうかわかりませんが、この場でこれも三月ぐらいの時点で、IMFのコンディショナリティーが問題ではないか、つまり、ラテンアメリカの、メキシコ風のIMFになっていて、実際はファンダメンタリズムは違うと、経済の議論を少しだけあのときさせていただいたわけでありますが、それはもうハイパーインフレと莫大な財政赤字を持ったメキシコとインドネシアが全く同じような経済改革案になるということ自体が、やはりちょっとおかしいよねという話を実はさせていただいて、この問題については、日本がインドネシアの実情を踏まえて、まさに友人として、実情を踏まえてIMFを先頭に立ってリードしていく、修正を迫っていくということをしたらどうかということを、実は三月の時点で申し上げていたわけでございます。
 どうも今回、その後の経緯を見ていますと必ずしも、うまくIMFが修正されたかというとそうなっていない。何かサミットなんかの報道を読むと、コール首相が、たしか、IMFが求めた経済的な忍耐がインドネシア国民をたたきのめしていると発言したとか、あるいは、私はこれは極めて正しいのだと思うのですけれども、おととい、五月二十日、大蔵省の外国為替等審議会アジア金融・資本市場専門部会、部会長が伊藤一橋大学教授で
ございますが、この部会で、三月に私が申し上げたことをまさに指摘していて、はっきりIMFの対応を批判しています。改善策の手順、期間が性急すぎたことで問題を複雑にした、IMFは、国の経済政策の歴史とか社会的制度に配慮すべきだということで、はっきりと実は指摘しているわけです。
 これからどんな政権ができようとも、ある意味では、混乱を収拾していくためには、あるいは軟着陸させていくためには経済の復興というのが大切なわけで、そのときにはやはり経済改革のプログラムについて、IMFの今のプログラムがいいのかどうかということについて日本はよく考えて、出資金二番目、理事も出しているわけでありまして、ここは先頭に立ってリードしていくべきだというふうに私は思っておりますが、いかがでございましょう。これは大蔵大臣に聞いた方がいいのかもしれませんが、お答えになられる方がいらっしゃれば、外務大臣等々、お願いしたいと思います。
○阿南政府委員 ただいま御指摘のように、五月四日のメダンの騒動というのはガソリン料金の値上げから始まって、それはもとはといえばIMFが補助金をやめなさいということから値段を上げざるを得なかったという、その辺が批判されている面は確かにございます。
 ただ、IMFのインドネシア全体に対する経済構造改革プログラムというものは、先生先ほど御指摘になられました人権とか民主主義とか、そういうものもある程度踏まえて、現在のインドネシアの経済構造の中に独占的な部分がある、そういうものを解消していかなければいかぬ、貧しい人たちに経済発展の果実が均てんしていかなくちゃいかぬという基本思想もあるわけでございます。ですから、恐らく根っこの方、基本的な処方せんは方向としては間違っていないのだろうと思います。ただ、確かにラテンアメリカに使われた処方せんがアジアで通用するかというような議論もございます。
 そういう中で、橋本総理が三月中旬にインドネシアに行かれてスハルト大統領と会われて、ぜひIMFと合意したプログラム、このラインで経済改革をおやりなさいということを言われると同時に、IMFの方にもインドネシアの国情に合ったプログラムをさらに考える必要があるということを申し入れをしているわけでございます。
 その直接の結果がどうかはともかくとして、第二次の合意では、食糧調達庁というようなものはしばらくは残す、これは、一万七千も島のある国で、ある程度は中央が見なくては全部に行き渡らぬこともあるだろうというようなことで、少しそういう面が加味されたということもございますし、今後もIMFのいろいろな施策についてはレビューということがあるというふうに聞いておりますので、そういうことで、日本もある程度アジアの現実を踏まえた処方せんということを折に触れて意見を述べていく、こういうことであるべきだと考えております。
○玄葉委員 基本方向はいいのです。今ここで経済政策の議論をするつもりはありませんけれども、私からすれば、緩めるときに引き締めたり、金融政策を間違えたと思うのですね。そういうことを申し上げているのであって、さっき申し上げたような、独占を排除しなさい、それがいけませんと言っているわけじゃない、基本方向はいいのです。ただ、緩めるべきときに引き締めたり、つまり速いスピードでやり過ぎたり、そういうことが問題なのであって、私は、日本がきちっと適宜これからも、私全くこれまでやっていなかったとは言いません、やはりこれから外務大臣、インドネシアについては、日本が先頭に立って、IMFのプログラムに問題があったら注文をつけていこうということで政府の中でぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 時間がありますので、ありますというより問題ですので、次に移らせていただきたいと思います。
 全くテーマが変わりまして、周辺事態関連の問題でございます。
 先般、高野政府委員そして竹内政府委員と、周辺事態とは何なのか、いかなる地域での事態が適用になり得るのか、あるいは、この周辺事態法の一条と日米安保六条の極東並びに極東周辺との関連というのはどうなっているのかということで少し議論をさせていただいたんですが、議論になっていなかったように思っていまして、もう少し議論させていただきたいと思っています。
 まずお聞きしたいと思うのは、そうすると、周辺事態法の一条にある「我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全」云々と書いてあるわけですけれども、この「我が国周辺の地域」というのは何を指すんでしょうか。まずそこからお聞かせをいただきたいと思います。
○高野政府委員  「我が国周辺の地域」ということでございますが、これは、我が国領域を除く地域で、周辺事態が生起し得る地域であるということでございます。
○玄葉委員 そうすると、次に、周辺事態法三条にこう書いてございます。日米安全保障条約の目的の達成に寄与する活動を行っている米軍に、いわば日本は後方地域支援を実施するということが第三条に書いてあるわけでございますけれども、ここで言う日米安保の目的の達成とは一体何なのか。そして、この場合は米軍の活動範囲は、日米安保の目的ということですから、日米安保条約の六条にある極東及び極東周辺、接続条項による極東周辺ですけれども、極東周辺というふうに考えてよろしいんでしょうか。その点についてお伺いをしたいと思います。
○高野政府委員 日米安保条約の目的という場合でございます。周辺事態との関係で申し上げますと、安保条約六条の目的ということになろうかと思います。
 その場合には、委員御指摘のように、六条に書いてございますところは、極東における国際の平和と安全の維持に寄与するために我が国の施設・区域の使用を認められていく関係になっております。
○玄葉委員 そうすると、だんだんわかってきました。そうすると、前回たしか高野局長はこういうふうに答弁しておられた。つまり、周辺事態というのは事態の性質にかんがみた概念だ、極東というのは日米がいわば共通の関心を有する地域だ、性格を異にする概念だとおっしゃった上で、その上でおっしゃったのは、結局日本が主体的に行う活動、つまり、被災民の支援、NEOとか、非戦闘員の救出とか邦人救出とか、船舶検査とか、そういったものが入っているから極東という言葉を使えないといったニュアンスでたしか説明されたということで、そう考えると、結局、じゃ逆に言えば、対米支援についてはその活動範囲は明らかにこれは極東及び極東周辺というふうに考えてよろしいというふうに考えてしまうわけですが、その点はいかがでありましょう。
○高野政府委員 今幾つかの点の御指摘があったわけですが、一つは、なぜ、今回の新ガイドラインで前ガイドライン、前指針で使っていた極東という言葉をそのまま使わなかったかという観点から申し上げたのが、この前申し上げましたとおり、特に冷戦後のこういう国際情勢でより重要性を増しているという意味で、救援活動、避難民への対処、あるいは非戦闘員待避活動、あるいは船舶検査の問題等が出てきておるので、そのまま使うことは、いわゆる極東、安保条約の六条における米軍の活動に対する便宜供与でございますね、その観点だけではないので、新しいそういう状況の中で周辺事態という言葉でくくりましたと。こういうことは、ガイドラインの作成の過程における国会の審議でも申し上げているところです。
 それからもう一つは、今おっしゃいました観点から申しますと、周辺事態における活動というのは、日本がいわゆる後方地域支援する部分でございますね、米軍の活動に後方地域支援する活動がまず重要な項目としてあるわけですが、それは周辺事態において行われるわけでございます。
 それでは、じゃ周辺事態が生じたときに行うそのような活動はすべて極東ないし今おっしゃいま
した極東の周辺に当たるかどうかということでございますけれども、その点は、それを概念的に超えることはないということは申し上げられると思います。
 他方、それじゃ極東ないし極東の周辺で起きたことがすべて周辺事態に当たるかというと、それはまたそうではない。なぜならば、周辺事態というのは日本の平和と安全に重要な影響を与える場合でございますから、いわゆる安保条約で言う極東の範囲で起きたことが、ではすべて周辺事態に当たるかというと、それはそうはならないという関係になろうかと思います。
○玄葉委員 後者の部分はこの間も御答弁いただいたし、それはよくわかるんです。つまり、いわゆる極東と言われる地域の中で起きた事態が即すなわち周辺事態に当たるかというと、それはそうではない。それは確かに事態の性質に着目した概念ですから、そういうことだろうと思いますが、今おっしゃった前者、つまり、概念的に超えることはない、つまり日本が行う主体的な活動は別として、対米支援として行う活動については極東を概念的に超えることはない、そう考えてよろしいですか。
○高野政府委員 まず一点でございますが、いわゆる後方地域支援、前の指針において言われております便宜供与でございます、米軍の安保条約六条に基づく活動に対する支援、これのみならず、主体的活動と言われている先ほど御紹介申し上げましたような活動、これも周辺事態において行われる整理でございます、ガイドラインのもとにおいては。その意味においては、同じように周辺事態ではございますから、周辺事態というのは日本の平和と安全に重要な影響を与える事態でございますので、この間も申し上げましたが、定義上、それは極東の平和と安全にすなわちかかわる事態でございます。ですから、後方地域支援のみならず、周辺事態で行われる米軍の活動そのものは、そういうカテゴリーと申しますか概念のもとに整理されるべき問題ではないかというように考えているわけでございます。
 もう一つは、概念上超えることはないということとの関係でございますが、御存じのとおり、昭和三十五年の統一見解におきまして二つ項目がございまして、一つは極東という概念でございますが、極東は地理的に一概に画定し得る地域ではないけれども、強いて言えば、日米の両国が共通の関心を有する地域で、フィリッピン以北云々云々という定義がございます。
 それに加えて、第二段で、しかしそれに加えて、米軍が実際そのような目的のために活動する、行動する範囲は、必ずしも今申し上げた極東の地域に限定されるものではないということも統一見解にございます。
 その意味での、それを極東の周辺という概念で申し上げますれば、それは地理的に一概に画定できない地域でございます。そういう意味において、周辺事態もそれと同じようにこれは地理的概念ではない。その総合的な判断に基づいて、その時点時点において判断されるべき問題でございますから、それが生じたものは、極東と極東の周辺を超えることはないけれども、それと、じゃ、極東との比較、極東の周辺との比較をするということは難しい、困難である、こういうことを申し上げているわけでございます。
○玄葉委員 まだわからなくなってきましたね、逆に。
 私は今、最初お聞きしていて、主体的な活動と対米支援を分けるのだと思ったのですね。対米支援については、いわば極東における事態とある意味では言いかえられるのかなと思ったのですね。でも、今お話を聞いていると、やはり私、最初の疑問に戻るのですが、なぜ周辺における事態を極東における事態と言いかえることができないのか、あるいはそういう概念を使わなかったのが、どうしても私やはり納得できないところでありまして、もう一回答弁をしていただければと思います。もと聞いた答弁はいいですからね。
○竹内政府委員 ちょっと角度を変えて御説明させていただきます。
 安保条約の目的が、日本の安全とそれから極東の平和と安全の維持、こういうことでございますが、例えば安保条約の五条は、日本に対して武力攻撃があった場合のことを言っておりますが、現在のこの議論されております。辺事態といいますのは、日本に対する武力攻撃はまだない事態でございます。しかし日本の周辺において何らかの事態が起こっている、それが日本の平和と安全に重要な影響を及ぼしているということでございますから、日本が極東の一部であるということを考えますと、この周辺事態というのを概念的にとらえてみますと、極東に対する、平和と安全に対する重要な影響というものも及んでいるという事態でございます。
 ところが、先生の今の質問にお答えいたすことになると思いますけれども、その極東における事態、極東の平和と安全に対する重要な影響を与えている事態というものは、必ずしも日本の平和と安全に影響を与えているものではない。それは、極東における事態にいろいろな種類の事態がございますので、そこのところが明確にされると理解がしやすいかなと思うのでございます。
 つまり、まだ日本に対する武力攻撃はないけれども、しかし、ひょっとすると日本に対する武力攻撃が迫ってくるかもしらぬ。日本の平和と安全に対して重要な影響を及ぼす事態が生じている。これを、紛争ないしはその事態の拡大を防止して、抑止するということのために米軍が対応しているといたしますと、その米軍の対応というのは、安保条約の目的といたします極東の平和と安全並びに日本の平和と安全のために活動している。安保条約の目的のために活動している米軍である。そういう米軍に対して、この周辺事態安全確保法のもとで日本としては支援を行いたい、こういうことでございます。
○玄葉委員 一つ、きょうとにかくわかったことは、周辺というのは極東を概念的に超えることはない、これはおっしゃったですよね。ここはわかりました。またいずれ議論させていただきたいと思います。
 これはこの間も申し上げましたけれども、何でこだわるかと申し上げれば、国民の皆さん、わかるかなと思うのですよ。私だけなんでしょうか、わからないのは。
 いや、ちょっと申し上げさせてください。結局、旧ガイドラインだったらいいのですよ、いわば軍同士だから、軍と自衛隊だから。だけれども、今度はいわばトータルな枠組みを決めたんですね、ガイドラインで。そして、今回は当然、周辺事態法にもあるように、国民、民間あるいは自治体の皆さんにも協力を求めたり、協力を依頼したりするわけです。そういうことを考えると、国民の皆さんにわかりやすい説明が必要だということで私、こだわっているのです。
 じゃ、余り時間ないので、簡単できょうは結構です。
○高野政府委員 今の点でございますけれども、まず、二十年前の旧ガイドラインの際も、これは、いわゆる五条事態それから六条事態にかけて研究し、日本の国内の体制を整備するという基本的な命題があったわけです。五条事態については相当研究が進みましたけれども、六条事態は、残念ながらいろいろな事情で進んでこなかった。
 その場合の六条事態の典型的な活動、当時の活動というのは、米軍が、極東において何らかの事情、当然この地域で武力攻撃、武力紛争があったときに、それに参加してそれなりの活動をする、そのときに日本がどういうかかわり方をするか、つまりどういう便宜供与をするか、基地の提供、補給、支援、いろいろな形があると思うのです。現実にそれはこれまでも行われてきたわけでございます。ですから、軍対軍だけでなくて、これは……(玄葉委員「それはもういいです」と呼ぶ)はい。そういう意味で、トータルなということについて、今までと今回は違ったということとの関係で言えば、それはそうではないということをまず申し上げたいと思います。
 なぜ今度は極東という言葉を使わなかったかということは、先ほど来申し上げましたような新しい事態に、新しい国際情勢のもとに行われている、こういう今までは想定されなかったようなものが出てきているということと、それから、極東で起きた事態が直ちにすべて周辺事態であるということではないということは申し上げているわけでございますから、じゃ、極東においてすべてこういう支援をするかというと、そういうものではない。その二点が、なぜ周辺事態という整理をしたかということになろうかと思います。
○玄葉委員 これは続いて、またいっかやらせていただきたいと思います。
 きょうは、先日全く触れられなかった問題で、国会承認の問題なんです。つまり、内閣が策定する周辺事態への対応措置に関する基本計画を、周辺事態法では国会への報告にとどめているわけでありますけれども、これはなぜ報告にとどめたのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
○小渕国務大臣 周辺事態への対応は、我が国全体で対応する性格のものであり、内閣が一体となり、内閣の責任において対応する体制をとることとしまして、周辺事態の対応にかかわる基本計画については、安全保障会議に諮り閣議決定を行った上で、その決定後、遅滞なく国会に御報告することといたしております。
 そこで、国会との関係につきましては、一、周辺事態への対応が武力行使を含むものでないこと、二、国民の権利義務に直接関係するものでないこと、三、迅速な決定を行う必要があること等を総合的に勘案いたしますれば、周辺事態への政府としての対応は、防衛出動やPKOの凍結業務の実施とは異なるものでありまして、今回の法案における基本計画について国会に遅滞なく御報告し、議論の対象としていただくことを妥当と考えております。
 もとより、我が国周辺の地域における武力紛争が生起している場合には、国会においてさまざまな議論が行われていることが当然予想され、また、基本計画につき御報告することにより、さらに国会で議論も深まるものと考えますので、政府としては、対応措置の実施に当たりましても、国会の意思が十分反映されるものと考えておりまして、そうした観点をすべて勘案いたしまして、政府といたしましては国会に事後、御報告を申し上げるということで対処いたしたい、こういうことで現在おるところでございます。
○玄葉委員 対応措置にかかわる基本計画に、国会への報告だけで私は国会の意思が伝わるとはとても思えないわけでございます。
 先ほど、権利義務に直接関係ないというお話でありますけれども、私は、今回の周辺事態法の場合は、当然、空港を使えば旅客とか貨物に影響が出るわけでありますし、また、負傷者を病院に収容すればお医者さんとか看護婦さんにいろいろな影響が出て、特に、長期化した場合はまさに直接かかわってくるのだろうなというふうに思います。
 そういう意味で、私は、これは今から意見を申し上げたいとは実は思っていないのですけれども、こういう立場があるという意味で、一般論として申し上げれば、自治体とか民間の方々に対して協力を求めやすくするためにも、あるいは協力をしていただける環境をつくるためにも、まさに国民の代表者である国会の承認というものが、これはもちろん対象あるいは方法、例えば事後承認なのか事前承認なのか、あるいは対象も、周辺事態の認定そのものなのか、今申し上げたような基本計画なのか、あるいは基本計画の一部なのか全部なのか、自衛隊の外の活動なのか、それはいろいろありますけれども、より国会の関与を強める方がよろしいのかなという立場というのが必ず出てくると思いますけれども、その点についてはいかがお考えになられますか。
○高野政府委員 先ほど大臣の方からも御答弁があったわけでございますけれども、今回の周辺事態安全確保法案の形というものは、基本的に安全保障会議を経て閣議決定を図る、そこにおいて具体的な我が国としての協力の内容を決定するということでございます。
 その際に、私どもとしてやはり考えなければならないのは、これは迅速な決定を行う必要があるということが一つ。それから、これへの対応は、我が国自体が武力行使を行うという性格のものではないということ等がやはり重要な観点かと思われます。
 国民の権利義務に直接関係するかどうかということとの関係で申し上げますと、今回は強制的に民間ないし自治体の御協力を得るという形には、今回の法律はなっていないという点は確認させていただきたいと思っております。
○玄葉委員 これはもう継続的に長く議論しなければいけない問題だと思っています。
 あと五分ですから、ちょっと一つだけ、ある論文というか小論を紹介して、それに対する御意見をお伺いして、このテーマ、本当はずっと続くのですが、終わらせていただきたいと思うのです。
 マイケル・グリーンさんていらっしゃいますね。これは多分、多分というよりアメリカの対日政策にかなり影響を持っている人の一人だと思いますけれども、こういうことを言っています。やはりガイドラインに対する国民の真の理解というのを得るためにも、国会の関与というのが極めて大切だというようなことを言って、今日本の場合は恐らくこうなるだろうということを、これは「新ガイドライン法整備 やっと「一歩」を踏み出した」という論文に書いてあります。
 それは、今外務大臣がおっしゃったようなことを言いながら、アメリカの戦争権限法なんかを参考にしながら、日本の国会も、いかにして周辺事態が認定されたかについて、最大人十日間かけて政府に対し当該情報の提供を求めて、その判断基準、支援の規模、態様の妥当性、事態の推移などについて国会の場で詳細に審議をすべきである、仮に対米支援活動の妥当性につき一定期間内に国会の承認が得られなければ、つまり政府が説得に失敗をすれば後方支援活動は中止されなければならない、これが民主的統制というものだろうということを実は言っているわけであります。この場合は、これは事後承認ですね。
 さっき局長おっしゃったように、迅速性ということにかんがみて事後承認ということを求めているわけでありますけれども、こういった意見に対しては、どういうふうにお考えになっておられますか。
○高野政府委員 現在のこの法案に関する考え方は、先ほど来申し上げているとおりでございます。
 戦争権限法との関係で申し上げますと、これはあくまで軍が武力行動を行うあるいは武力行動に直接巻き込まれるという事態との関係において、この権限法がどういう適用関係になるかということでございまして、今回私どもが御提出申し上げているような意味での自衛隊の活動というような性格の活動、それが戦争権限法との関係では直接の適用があるというふうには私ども理解はしておらないわけでございます。
○玄葉委員 いや、それはもう当たり前でありまして、もう一つだけ、あと一分時間がありますからせっかくだから聞いておきたいと思いますが、さっきPKOとのバランス論、比較論をおっしゃった。PKOと比較して、今回は国会に対して承認を求めなくてもいいというような話でありましたけれども、本当にPKOとのバランス論、比較考量してそういうふうにお考えになられるのですか。その根拠は何でしょう。
○高野政府委員 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律、この関係で、PKO凍結業務は国会の事前承認になっている、そのとおりでございますが、私どもの考え方では、先ほど申し上げましたように、PKO業務そのものは、このような意味での迅速性、迅速な決定という観点から申し上げますと、私ども今用意しております。辺事態安全確保法で求められている我が国の協力内容ということの関係においては、性格の異なるものではないかというふうに考えております。
○玄葉委員 もちろん性格は異なるのは当たり前
でありますけれども、もともとPKOは、確かに政府も最初は国会承認を求めないということを言っていて、実はそのときは、我が国にとっての重大な事態の対応ではないというのが大きな一つの理由だったわけですけれども、まさに周辺事態というのは、我が国の平和と安全に重大な影響を与えるから活動するわけですよね。そういう意味で、本当にそれがバランス的に正しいのかどうか、これからいろいろ継続的に議論させていただきたい。きょうは提起だけ、提起というかこういう立場、それぞれ出てくるんじゃないかというようなことを申し上げて、質問を終わらせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/142/0110/14205220110014a.html 
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