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一部の業務を除き、現在は最長で3年までとなっている派遣期間の制限を撤廃すると共に、1人の派遣労働者が、同じ部署で働ける期間を3年に制限することを主旨とする改正労働者派遣法は、2015年9月11日の衆議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党などの賛成多数で可決され、成立した。

2015.09.11.Fri.13:32
2015年9月11日 NHKニュースの記事より引用
『改正労働者派遣法成立 衆院本会議で成立
9月11日 12時29分

今の国会の焦点の1つである改正労働者派遣法は、11日の衆議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党などの賛成多数で可決され、成立しました。
改正労働者派遣法は、一部の業務を除き、現在は最長で3年までとなっている派遣期間の制限を撤廃する一方で、1人の派遣労働者が、同じ部署で働ける期間を3年に制限するなどとしたものです。
また、労働者の雇用の安定を図るため、派遣会社に対し、派遣期間が上限の3年に達した労働者を直接雇用するよう、派遣先に依頼することや、正社員に採用されなかった場合でも、新しい仕事を紹介することを義務づけています。
改正法は、審議の遅れを踏まえ、今月1日となっていた施行日を今月30日に先延ばしするなどの修正を加えて、参議院で可決されたことから、衆議院に送り返されていました。
そして、11日開かれた衆議院本会議で、採決が行われ、自民・公明両党と次世代の党などの賛成多数で可決され、成立しました。
改正労働者派遣法の詳細
労働者派遣法は、昭和60年に、13の業務に限定して制定されて以来、改正のたびに対象が拡大され、平成11年に原則、自由化されました。
現行では、「通訳」や「ソフトウエア開発」、「財務処理」といった専門性が高いとされる26の業務では、派遣労働者が、同じ部署で働くことができる期間に制限はなく、これ以外の業務は、派遣期間は原則1年、最長でも3年までとなっています。
今回の改正では、この「専門26業務」を廃止し、派遣期間の制限を撤廃する一方、1人の派遣労働者が同じ部署で働ける期間を3年に制限します。
一方で、改正法には、労働者の雇用安定措置も盛り込まれており、派遣会社に対し、派遣期間が上限の3年に達した労働者を、直接雇用するよう、派遣先に依頼することや、正社員に採用されなかった場合でも、新しい仕事を紹介することを義務づけています。
さらに、派遣会社に、計画的な教育訓練を行うことを義務づけているほか、悪質な業者を排除するため、すべての派遣事業を厚生労働大臣による「許可制」にするとしています。
改正法について、厚生労働省は、「派遣労働者のキャリアアップを図るとともに正社員への道を開くものだ」としていますが、労働組合などは、「3年ごとに派遣労働者を入れ替えれば、何年でも同じ業務を任せることが可能で、派遣労働の固定化につながる」などと批判しています。』



2015年9月11日 NHKニュースの該当記事のアーカイブ(archive.today)
https://archive.is/Q0hIy


2015年9月11日 NHKニュースの該当記事のアーカイブ(Webcite)
http://www.webcitation.org/6bSGCtZMK


2015年9月11日 NHKニュースの該当記事の魚拓
http://megalodon.jp/2015-0911-1327-23/www3.nhk.or.jp/news/html/20150911/k10010229051000.html
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平成25年4月16日 衆議院 予算委員会 畠中光成議員(みんなの党)の国会質問に関する国会議事録 

2013.07.28.Sun.06:01
平成25年4月16日 衆議院 予算委員会 畠中光成議員(みんなの党)の国会質問に関する国会議事録 日本版NSC、秘密保全法案に関する件

○畠中委員 みんなの党の畠中光成です。
 昨年の総選挙で初当選してから、ちょうど四カ月がたちました。みんなの党は、私を含め、衆議院で十二人の新人議員が誕生しました。新人であっても一人に与えられる役割は大きく、皆、国のために働こうという意欲でみなぎっています。
 私も、この間、国会議員の忙しさをまざまざと体験しているわけでありますが、安倍総理におかれましては、なお想像を絶する忙しさとプレッシャーの中で働いておられることとお察しいたします。
 さて、極めて多忙な政策決定者である総理大臣に、正確でタイムリーな情報が上がってきて、それを読み取り、判断しやすい仕組みがあるかどうかは極めて重要です。北朝鮮情勢も緊迫しておりますが、だからこそ、日ごろからの情報体制の整備、インテリジェンスが大切という観点から、本日は御質問させていただきます。
 単なる情報の羅列、インフォメーションではなくて、その情報が成果物になり、的確なプロセスやサイクルをもって組織的に機能して初めてインテリジェンスとなり得ます。そのようなインテリジェンスがきっちりと総理のもとに上がってきているかどうか、安倍総理、率直なところをお聞かせください。

○安倍内閣総理大臣 政府、日本国において、いわば情報収集機能を持つ部署は幾つかあるわけでありますが、内閣には内閣情報官がおります。情報官のところにさまざまな情報が集まってきているわけでありますが、私は定期的なブリーフを受けることにしておりまして、基本的に、日本国の力を使った情報収集力を生かした情報については、その分析も踏まえたものをしっかりとブリーフを受けているということは申し上げておきたいと思います。

○畠中委員 アルジェリア事件では、いろいろな情報機関が別々に首相官邸に情報を上げ、集約ができておりませんでした。また、北朝鮮によるミサイル発射問題を初め、我が国を取り巻く国際環境は一層厳しさを増しておりまして、総理が的確な判断を下せるよう、一元化した情報が総理のもとに上がってくる仕組みにしなければいけません。
 さて、総理が取り組んでおられる国家安全保障会議、日本版NSCについて、国家戦略を明確化し、的確な政策オプションを提示できる体制を整える、総理大臣を司令塔として国家戦略を策定する、みんなの党のアジェンダにもある内容ですので、しっかり頑張ってほしいという意味からお聞きしたいと思います。
 NSCに情報分析機能を持たせると有識者会議であったようですが、政策と情報分離の観点から、おかしいのではないでしょうか。
 二〇〇八年、官邸における情報機能強化の方針が示されて以降、各省ごとに上がってきた情報を内閣情報分析官が分析、レビューする仕組みがある、総理もおっしゃいましたが、情報分析には一定の前進があったことかと思います。
 内閣情報分析官には、各省からのよりすぐりがつくということも聞いています。ただ、その身分はあくまで出身省庁に縛られていて、縦割りの弊害が破られているとは言えません。またさらに、現状では、内閣府があって、内閣官房があって、その中に外交、安全保障担当もいるわけで、屋上屋を架す組織になりはしないでしょうか。
 総理がお考えのNSCにおいて、そういった政策部門、情報部門のすみ分けをどうするか、お考えをお聞かせください。

○安倍内閣総理大臣 NSCについては、外交、安全保障政策、外交と安全保障政策のいわば司令塔機能を果たす役割を担わすというのが基本的な考え方でありまして、その観点から、今、有識者会議を行い、議論をしているところでございます。
 そこで、情報収集と政策部門、基本的には、このNSCにおいて行っていくことは何かといえば、今、防衛であれば防衛省、そして外交であれば外務省でございます。そこで、防衛と外交、これをいわば一体化させたものを官邸下に置いて、そこで戦略、そして政策的な選択肢をつくっていくということであります。
 戦略と政策的な選択肢をつくっていく中において情報の分析も必要でありますが、情報収集と分析、一次的な分析を行うのは、今、内閣情報官のもとで置かれている機能がございます。さまざまな機能がございますが、ここで基本的には行うわけでありまして、いわば、NSCは発注をする、こういう分野において戦略、政策を考えていきたいので、こういう情報をとってくれという発注をするわけでありまして、その発注に対して情報機関は情報を収集し、かつ分析を加えるということであります。
 分析されたものをさらに、これはさまざまな情報を加味して分析をしていくということはNSCでやるかもしれませんが、基本的には、情報については一次的にはその機関が行うということでございまして、屋上屋ではなくて、機能が違うということは申し上げておきたいと思います。

○畠中委員 NSCでは、政策部門と情報部門の結節点をどうするかというのが肝かと思います。既存の体制による縄張り争いの場にならないようにしなくてはいけないと考えます。省益を乗り越えて、トップが決断しやすい仕組みにするために、政策部門と情報部門、私は切り離した方がいいのではないかと考えます。
 さて、NSCは、例えば大震災や朝鮮半島有事が起こった際などの危機管理オペレーションもやるイメージでお考えでしょうか。あるいは、国家戦略や外交防衛にかかわる大局的な政策判断を担うのでしょうか。総理、お聞かせください。

○安倍内閣総理大臣 今委員が御指摘になった点こそ、まさに今、実は、有識者会議で議論をしているところでありまして、政策あるいは戦略部門と、先ほど御指摘になった情報収集部門の結節点、これは明確に切り分けられるかどうかという課題もありますが、それについても議論をしております。
 それと、危機管理にどう対応していくか。今、内閣には危機管理監がいるわけでございまして、先般のアルジェリアの出来事については、危機管理監が指揮をとる、私のもとで指揮をとっていくわけであります。つまり、危機管理事態をどう対処していくか、これについては今さまざまな議論がなされておりますが、ここは、NSCと重なる場合もあると言ってもいいんだろう。
 基本的には、NSCは、中長期的な戦略も含め政策的な選択肢をつくっていく。そして、危機管理監については、まずは、例えば国内の危機管理については基本的に危機管理監のもとにおいて、外交、安全保障政策にかかわりのない危機管理事態においては危機管理監がここで指揮をとるのは当然のことだろう、このように思います。
 そして、いわば外交、安全保障にかかわる危機管理については、危機管理監が全く関係ないというわけではもちろんないわけでございまして、これはどのように役割分担をしていくか、あるいは、初期においては危機管理監であって、その後NSCに移っていくのか、あるいは同時に、出来事にはさまざまな断片がありますから、側面がありますから、それをそれぞれが担っていくかということについて、今、専門的な議論を行っていただいているところでございます。

○畠中委員 ぜひお願いしたいのが、何でもかんでもNSCというのでは大きくなり過ぎるように感じます。本来の目的からすれば、総理大臣と一心同体となり得る小さな政策チームの方がよいと考えます。
 さて、米国などの場合は、大統領がかわればスタッフも交代するのは御案内のとおりでありますが、では、我が国のNSCはどうなるのでしょうか。平成に入って十七人、この六年間で六人もの総理大臣がころころかわる我が国において、そもそもNSCはうまく機能するのでしょうか。特に重要だと思われる事務局長の人選について、総理や政権がかわったときに交代すべきなのかすべきでないのか、あるいは、その対象は、政治家、官僚、民間、どういった規定が適当なのか。総理、お聞かせください。

○安倍内閣総理大臣 この事務局長については、重要な役割を担っていくことになるんだろうと思います。米国におけるNSCにおいては、事務局長的な役割は安全保障担当の補佐官が務めているわけでありますが、そこで今御質問のポリティカルアポインティーとすべきかどうかということなんだと思います。
 基本的には、どうするかというのはまさに議論をしているところでございまして、これは当然、総理の基本的な方針に沿っていわば司令塔機能を生かしていくわけでありますから、事務局長は総理とともに進退を考えるべきだという議論もあります。そこについてはさらに議論を待ちたい、こう思うわけでございますが、例えば事務の官房副長官は政治任用でありますが、かつては、政権がかわってもずっと人物はかわらなかったんですが、最近は、政権とともに一緒にかわっているということでございまして、その中において、NSCにおいては継続性ということも極めて重要、さっき言った事務の官房副長官がかわらなかったのも継続性を重視した点なんだろう。
 どちらを重視するかということについて、まさに議論をしていかなければいけませんし、場合によっては政権ごと、どちらにしろ人事権は総理大臣にありますから、これは、かわってもらいたいと言えばかえることができるわけでありますが、人事権はあくまでも総理大臣に置いておく。しかし、継続性を考えてどうかということというのはあるんだろうとは思いますが、ポイントは、政権がかわったときに、まさにこの事務局長が状況についてしっかりと次の総理大臣に、自分はそこでやめることになるかもしれないけれども、ちゃんといわばブリーフをするということが重要ではないか、このように思います。

○畠中委員 その事務局長はぜひ、お友達ではなくプロフェッショナルがつくというのは言うまでもありませんけれども、冒頭に申し上げました政策と情報の分離ですけれども、これをしっかりしておかないとインテリジェンスが政治化してしまうおそれがあるかと思いますので、くれぐれも、冒頭に申し上げた政策と情報の分離という観点、ぜひ御検討いただければと思います。
 さて、インテリジェンスサイクルのうち、いかに情報を収集するか、そしてその人材をどのように養成、確保するかは極めて重要かと思います。公開情報に基づくインテリジェンス、いわゆるオシントも、技術情報に基づくテキントも、結局のところ情報を扱うのは人なのですから、インテリジェンスを担う人材の養成が急務かと思います。とりわけ、人的情報に基づくインテリジェンス、ヒューミントは、我が国に欠けている対外インテリジェンスの核となるものと考えます。ただし、その養成には、語学の習得のみならず、経験から体得するスキルが必要など、時間がかかります。
 政府全体として、インテリジェンス人材の養成にどのように取り組むか、お聞かせください。

○安倍内閣総理大臣 実は、第一次安倍政権のときからそうした人材の育成をスタートしているわけでございまして、そういうトレーニング等を相当進めてきているわけでございますが、中身については、まさにこれは公表することはできないので、ここで申し上げることはできないのでございますが、我々、そういう人材は極めて重要であるというふうに認識をしておりますので、そういう人材の養成にこれからも力を入れていきたい、このように考えております。

○畠中委員 ぜひ、各省任せにすることなく、政府全体としてインテリジェンス人材の養成に取り組んでいただけたらと思います。
 さて、先ほどから申し上げておりますように、この総理が考えておられるNSCを機能させるには、情報部門をどうするかということが極めて重要かと考えております。当面、我が国の情報コミュニティーは、既存の縦割り、各省の仕組みを活用せざるを得ません。よって、既に各省ごとにインテリジェンスの取り組みをしておられ、外務省、防衛省を初め、内閣情報調査室、警察、公安と、それぞれ餅は餅屋の利点はあるものの、政府全体としての意思が弱いため、対外インテリジェンスには他国と比較して脆弱なのは明らかなのではないでしょうか。
 将来的に、独立したインテリジェンス機関を創設する御意思はおありかどうか、お聞かせいただきたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 政府としては、内閣情報調査室、警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省そして海上保安庁等によって構成される情報コミュニティーとしての分析を総合的に行うため、内閣情報会議や合同情報会議の機能強化を図るとともに、内閣情報分析官を設置するなどの取り組みを行ってきました。これらの政府が保有するあらゆる情報手段を活用した総合的な分析、オール・ソース・アナリシスでありますが、その成果については、適時適切に私に報告をされております。
 御指摘のように、独立をしたインテリジェンス機関を創設することについてはさまざまな議論があると思いますが、情報機能の強化を図るためには、情報に精通した人材を育成することが重要であります。情報コミュニティー内における研修や人事交流を推進するなど、先ほど申し上げましたように、人的な面での情報機能の強化に努めてきたところでございますが、引き続き、政府全体の情報収集能力の向上を図るとともに、内閣の情報集約そして分析機能を強化していきたいと考えております。

○畠中委員 中央公論の最新号に、我が党の山内康一議員初め超党派の国会議員による、対外インテリジェンス機関創設に関する提言が出ております。
 我が国の場合は、そもそも小規模の自衛隊と、さらに小規模のインテリジェンスコミュニティーとなっていることが、外国との比較からも明らかです。人材養成には時間がかかることから、インテリジェンス機関の創設をNSCと並行させるのは一考に値するのではないでしょうか。
 いずれにせよ、政府全体としての意思がなければ、質の高いインテリジェンス生産やその共有も生まれてきません。さまざまな壁があるかと思いますけれども、総理のリーダーシップをお願いしたいと思います。
 さて、インテリジェンス情報がふえてくると同時に、その保全をどうするかといった問題があわせ出てきます。我が国の政府部内はもとより、我が国と外国との間で、相互信頼に基づく情報共有ができていると言えますでしょうか。また、IT技術の進展に伴って、サイバー分野における政府機関のセキュリティーも信頼に足るものでしょうか。
 これまでも数々の情報漏えい事件がありましたけれども、この漏えいを防止する法令は十分とは言えません。もちろん、国民の知る権利との整合性上、国家の安全にかかわるなど、特に秘匿性の高いものに限定するべきかと思いますが、こういった件に関して、総理の御所見をお聞かせください。

○安倍内閣総理大臣 まず、カウンターインテリジェンスについては、これも第一次安倍政権のときに、カウンターインテリジェンス機能をしっかりと確立しなければいけないということで進めてきたのでございますが、カウンターインテリジェンス・センターは、国の重要な情報の保護を図るために、平成二十年四月に内閣情報調査室に設置をされまして、我が国のカウンターインテリジェンスの中核機能を果たしているところでございますが……(畠中委員「総理、秘密保全」と呼ぶ)
 秘密保護法制については、これは私は極めて重要な課題だと思っております。海外との情報共有を進めていく、これは、海外とのインテリジェンスコミュニティーの中において日本はさまざまな情報を手に入れているわけでございますし、また、日米の同盟関係の中においても高度な情報が入ってくるわけでございますが、日本側に、やはり秘密保全に関する法制を整備していないということについて不安を持っている国もあることは事実でございます。そういう意味において、情報取得について、それを進めていく上においても、この法制を考えていくことは重要なテーマだろうと思います。
 政府においては、国民の知る権利や取材の自由等を十分に尊重しつつ、お尋ねの秘密の範囲や罰則を含め、さまざまな論点についての検討を進めております。
 秘密保全に関する法案を速やかに取りまとめて、早期に国会に提出をできるように努力をしていきたいと考えております。


○畠中委員 今、私の質問に対して、ちょっとやりとりがちぐはぐになりましたけれども、それぐらい総理大臣というお仕事は忙しいということを私はお察しするわけでございます。
 情報が総理のもとに正しく上がってきて、それを総理大臣がしっかりと判断できるかどうかということ、これはまさに、今、目の前で起こることと同じではないでしょうか。日本版NSCやインテリジェンス機能の強化など、外交、安保にかかわる司令塔改革は、我が国を取り巻く厳しい国際環境を乗り切るのに必要です。
 こういった組織改革も、結局のところ、中央集権、官僚統制という古い統治機構、これを変えなくちゃいけない。省益を超えて、国益や国民のために働く組織づくり、すなわち、根っこのところは霞が関の改革、このグレートな公務員制度改革をやらなくちゃいけないということを、ぜひ総理にお願いしたいと思います。

○山本委員長 時間ですよ。

○畠中委員 どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

○山本委員長 これにて畠中君の質疑は終了いたしました。

平成25年5月23日 参議院 内閣委員会 江口克彦議員(みんなの党)の質疑に関する国会議事録

2013.07.14.Sun.09:19
平成25年5月23日 参議院 内閣委員会 江口克彦議員(みんなの党)の質疑に関する国会議事録

○江口克彦君 総理、おはようございます。
 早くからどうも御出席いただきまして、ありがとうございました。
 私、三十四年間企業の経営者をずっと続けてきまして、常に心掛けていましたのは、無駄の排除、それから非効率の排除、そして成長戦略、この三つが事業を発展させる上で非常に私は重要な要素だというふうに考えて、経営に取り組んでまいりました。
 マイナンバー制度は、効率的な行政運営の基盤となるものだというふうに私も思っております。民間では当然のこととされている効率を重視した考え方がようやく行政分野にも浸透し始めたということは、私は評価したいと思います。
 しかし、そのマイナンバーというものも、ちょっと最初からベストというものを考えるということは非常にやっぱり難しいというふうに思います。いろいろと問題点を指摘されているということもあるわけでありまして、そういう意味からすると、これから行政の効率化ということが重要だという前提で考えれば、改めるべきことは柔軟に改めていくという根本的な考え方というものを常に持っておく必要があるのではないだろうかと。
 マイナンバー制度を実施すると、実施していく過程でいろんな問題点が出てくる。いろんな問題点が出てくるというのを、最初こうだというのでそれでもう決め込んでしまうという、かたくなにそれを通すんじゃなくて、必要に応じてやっぱり国民の利益になる方向で常に改善、改良というのはしていくんだという、その姿勢は貫いていただきたいなというふうに思うということであります。
 一方で、マイナンバー制度に関する事務や情報システムの設置、管理の多くが総務省の権限とされているわけであります。マイナンバー制度が単に総務省の省益拡大に、利益拡大に利用されてしまうということをちょっと私は懸念しているのでございますけれども、マイナンバー制度の導入、運用に当たっては、省益ではなくて国民の利益を常に第一に考えると。先ほどの、改善、改良ということを申し上げましたけれども、常に国民の利益を第一に考えるという方向でお願いをしたいと思いますけれども、安倍総理の決意のほどを明確にちょっとお話をいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) マイナンバー制度においては、例えば個人番号の通知など地方自治体に実際の事務をお願いすることとなる事務については総務省の所掌とするなど、制度が安定的に運営をされるよう、各省の所掌に応じて分担をしているのは御承知のとおりだと思います。
 いずれにしても、番号制度は、より公平な社会保障制度や税制の基盤であるとともに、情報化社会のインフラとして国民の利便性の向上や行政運営の効率化に資するものであり、制度の導入、運用に当たっては、いわゆる省益が優先されるということはあってはならないのは当然のことでございますが、国民の利益を第一に考え、真に国民生活に定着した制度となるよう、私としても全力で取り組んでまいる考えでございます。

○江口克彦君 このマイナンバーですけど、先ほどもちょっと最初に申し上げましたけれども、とても最初からベストということは考えられない、いろいろと経過において問題点が出てくる、そのときの改良とか改善のときに国民のサイドに絶対に立つんだというその御決意を、ちょっと総理、直接お聞かせいただきたいと思います。

○国務大臣(甘利明君) この法案を所管する大臣として、御指摘の懸念ないように、きちんと、もちろん総理とも相談してやってまいります。

○江口克彦君 できれば総理、ちょっとお声を聞かせてください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこのマイナンバー制度によって国民の利便性が向上していくということを、私が先頭に立ってしっかりと国民の皆様にお話をしていきたいと考えております。

○江口克彦君 こういう機会ですので、せっかくですから道州制についてお尋ねしたいと思いますけれども、行政改革の究極の姿というもの、あるいはまた地方分権の最終的な形というものは、道州制であると私は思っておるんです。先日も、菅官房長官も日経新聞の取材において、行き着くところは道州制ですと明言をされておられるわけであります。
 私は、東京一極集中を是正して日本全体の繁栄を実現するには、国は本来国の果たすべき役割に特化し、そして地方ができることは地方で担う道州制の導入が不可欠であるというふうに思います。
 総理も同様に考えておられるのではないだろうか、それで総務大臣に道州制担当という役割をお与えになったんじゃないかというふうに思いますけれども、その際、中央集権体制を維持するような道州制であってはならないというふうに私は強く強く強く思うんでありますけれども、総理が描いておられるというか考えておられる、これは党が考えることだということではなくて、総理が考えておられる道州制の姿を、大体でもいいですからお教えいただけないでしょうか。よろしくお願いします。


○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員が御指摘になったように、我々は決して中央集権的なものをつくっていこうということの中において道州制は考えていないわけでございます。むしろ逆のベクトルであるということは申し上げておきたいと思います。まさに、地方の元気なくして日本の活力を得ることはできないわけでございまして、国と地方の役割分担を見直しをして、それぞれの地域が自らの発想で特色を持った地域づくりを進めていく、言わばその地域に一番近い人たちが地域の視線に立って政策をつくっていくということが極めて重要なんだろうという認識の中において、それを国全体の再生につなげていくことが重要であると、こう考えております。
 道州制の導入は、こうした考え方に立って、地域経済の活性化や行政の効率化などを目指して、国の在り方を根底から見直す大きな改革と考えています。現在、与党において、御承知のように、道州制に関する基本法の早期制定を目指して議論が行われております。私としても、今は様々な御意見があるわけでございまして、そうした様々な御意見をいただきながらしっかりと議論を深めて検討していきたいと、このように思っております。

○江口克彦君 今、総理のお言葉で、道州制については中央集権型の道州制は考えていないと明確におっしゃっていただいたことに、大変私は心強い、また大いにそのお考えを貫いていっていただきたいというふうに思います。
 今、総理の方は、この国の役割とかあるいはまた道州の役割とかという役割をちょっとお話しされましたけれども、中央集権型の道州制とならないということにするためには、おっしゃったように、国の役割、あるいはまた道州の役割、基礎自治体の役割というようなものが明確になっていないといけないというふうに思うんですね。特に、国の役割が何なのかということは、これはこれから決めること、これから決めていくということであったとしても、やはりおおよそのお考えが総理の頭の中になければならないのではないだろうかというふうに思うんでありますけれども、それぞれの国、道州、そして地方自治体の役割というものがどのような役割を担うべきものであるというふうに総理はお考えなのか、お話をいただければ大変有り難いと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国は、外交や安全保障、あるいはマクロ経済政策等々、国家の本来的任務を重点的に担うこととしまして、住民に身近な行政はできる限り地方自治体が担っていくという姿が、国と地方の役割分担、あるべき姿なんだろうなと、このように思っております。
 与党において取りまとめ中の道州制に関する基本法案は、国の事務は国家の存立の根幹にかかわるものなどに限定し、道州は従来の国家機能の一部を担い、国際競争力を持つ地域経済の主体とされ、基礎自治体は住民に直接かかわる事務を行う主体とされています。
 道州制の下における国と地方の役割分担については、このような考え方も踏まえつつ、地方の声に耳を傾けながら国民的な議論を深めていくことが重要であると考えております。


○江口克彦君 私も全く総理のお考えに賛成でありますけれども、特に移民政策は国の役割としてしっかりと保持すべきである。それから、東日本大震災のような大災害、これは幾ら道州制になっても、国家的な大きな災害ということになれば国がこれを受け持つということは考えていかなければならないことではないだろうかというふうに思いますけれども、特に移民政策についてはいかがでございましょうか、国が担当すべき移民政策。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今から道州制を前提として答弁することは大変難しいわけでございますが、そのような言わば国家の根幹にかかわる、恐らく移民政策というものは国家の根幹にかかわる政策であろうと、こう思うわけでございまして、当然これは国が主体的に決めていくということになるんだろうと、このように推測をいたします。

○江口克彦君 道州制に反対する人たちの中には、この移民問題を非常に心配をする人がいるわけですね。道州になると、それぞれの道州が勝手に移民を認める認めないということになるんじゃないかというようなことで懸念する方が多い。その中で、本日総理はそういうふうにお答えいただいたということに私も大変共鳴、そしてまた、その方向で是非、道州制についてもし政策を進めていただくという時期になれば、そういうことを常に頭の中に入れておいていただければと思います。
 最後でございますけれども、道州制の導入は、もはや私は議論の段階ではないと思うんです。第一次安倍内閣で、当然のことながら道州制ビジョン懇からずっと議論が続けられているわけでありまして、もはやもう実行に移す段階ではないだろうかというふうに強く私は思っております。もう四十七都道府県三十八万平方キロの、僅かアメリカの一州、モンタナ州と同じ広さの面積の国土を四十七に細切れにして、これで効率的な効果的な無駄のない行政というのは行われないというふうに私は思っているんですけど。
 道州制基本法の提出については与党で今いろいろと検討されているようですけれども、その一面、地方団体、特に六団体では懸念の声が出ているということで、ちょっと私、心配いたしております。
 自民党の今村本部長も今国会提出を明言されています。道州制基本法案は今国会中に出すんだというふうに言っておられますし、それからまた、自民党の政権公約というか政党公約というか、公約にも明記されているわけです。改めて、政権公約を前提に、あるいはまた自民党の公約を前提に……

○委員長(相原久美子君) 江口委員、時間が来ておりますので、まとめてください。

○江口克彦君 はい。
 安倍総理の道州制に対する決意を一言お聞かせいただければと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 道州制の制定に向けて、基本法については今与党において精力的に議論が行われているわけでございまして、この中で地方団体からの意見もお伺いをしているというふうに伺っております。そうした議論を行いながら、議論が集約されていくプロセスの中で法案が国会に提出をされることになると、このように考えておりますし、当然、内閣としては、党と協力をしながら法案の提出に向けて努力をしていきたいと考えております。

○江口克彦君 ありがとうございました。

平成25年(2013年)1月31日 衆議院 本会議 井上義久議員(公明)の質疑に関する国会議事録

2013.02.18.Mon.12:34
平成25年(2013年)1月31日 衆議院 本会議 井上義久議員(公明)の質疑に関する国会議事録

平成25年(2013年)1月31日 衆議院 本会議 井上義久議員(公明)の代表質問 youtube版
https://www.youtube.com/watch?v=BS35pKX6uW0


○議長(伊吹文明君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 国務大臣の演説に対する質疑(前会の続)

○議長(伊吹文明君) 前日に引き続き、国務大臣の演説に対する質疑を継続いたします。井上義久君。
    〔井上義久君登壇〕

○井上義久君 公明党の井上義久です。
 私は、公明党を代表し、安倍総理の所信表明演説に対して質問をいたします。(拍手)
 まず、このたび、アルジェリアで発生したテロ事件により、世界の最前線で活躍する日本人が犠牲になったことは、まことに痛恨のきわみであり、亡くなられた方々とその御遺族、関係者の皆様に衷心よりお悔やみを申し上げます。
 残虐で卑劣なテロへの怒りを新たにし、テロ行為は断じて許されないと、断固として非難するものであります。
 このような悲劇が二度と繰り返されることのないよう、邦人の安全確保や危機管理に対する政府の取り組みを強化するとともに、邦人保護のあり方を含めた幅広い検討が必要です。特に、情報収集・分析体制の強化や関係国との緊密な連携を図るための外交基盤の強化が急務と考えます。安倍総理の見解を伺います。
 昨年十二月の総選挙の結果を受け、公明党は、自由民主党と連立政権合意を交わし、与党として政権の一翼を担うことになりました。
 このたびの選挙結果は、景気、経済や外交、安全保障など、まさに内政、外政ともに危機的な状況から日本を再建してほしいという国民の期待のあらわれにほかなりません。直近の各種世論調査を見ても、国民は安倍内閣に大きな期待を寄せており、まさに、危機突破内閣として日本再建の結果を出すことが強く求められています。
 自民党と公明党は、十年間の連立政権を経て、ともに野党を経験してきました。再び政権を担うに当たって、私どもは、国民の中にある多様な民意を重く受けとめる謙虚な姿勢を貫かなければなりません。
 公明党は、両党の信頼関係を基本としつつ、地域に深く根差した政党として、地方議員と国会議員のネットワークを通じて地域の実態や住民の皆様の声を真摯に受けとめ、日本再建の役割を果たしていく決意です。
 安倍内閣の最優先課題は、東日本大震災からの復興と福島の再生、そして景気・経済対策です。
 初めに、東日本大震災からの復興と福島の再生について質問します。
 間もなく大震災から二年を迎えますが、住宅再建や除染は遅々として進まず、今なお全国で三十二万人の方々が避難生活を余儀なくされています。一日も早く、被災者の方々が、住宅の再建や生活の再建など、復興を実感できる成果を出さなければなりません。
 総理は、内閣発足後、初の復興推進会議で、復興の司令塔である復興庁の体制強化や、五年間で十九兆円とする復興予算枠の拡大など、復興の加速化に向けた指示を次々と打ち出されました。
 ここで、改めて総理に、復興の加速に対する決意を伺います。
 福島は、原発事故の深刻な影響により、今なお多くの県民が長期の避難生活を強いられ、住宅や生活再建もままならない状況です。また、農林水産業や製造業、観光業など、あらゆる分野で厳しい状況が続いております。福島の再生には、国の責任で、長期的な視点に立った手厚い支援を講ずる必要があります。
 補正予算案には、原発事故避難住民の帰還促進や営農再開支援、福島県環境創造センターの整備等が盛り込まれました。また、二十五年度予算案においても、企業立地補助金や福島定住のための緊急支援交付金、長期避難者の生活拠点形成のための交付金等が盛り込まれています。福島の再生を加速させるためにも、予算の早期成立と執行が求められます。
 福島の再生にとって、最重要課題は除染です。
 ほとんどの地域で除染実施計画の策定を終え、除染事業に着手していますが、現地では、縦割り行政の弊害による複雑な手続や、住民、地権者との交渉、仮置き場の設置、作業員の確保など、さまざまな難題が絡み合い、思うように進まない現状にあります。
 それに加えて、生活圏以外の森林地帯、農業ダムやため池などの農業水利施設は、ほとんど除染が進んでおりません。また、本格的な除染の前提となる中間貯蔵施設や最終処分場についても、具体的な設置場所の見通しが立っていない状況です。除染を確実な軌道に乗せ、その迅速化を図ることが重要です。
 加えて、国直轄の除染事業で、手抜きなどの被災者の信頼を損ねる不適切な実態が明るみになりました。総理の指示のもと、環境省により再発防止策が講じられていますが、今後、市町村が進める除染においても、こうした問題が起こる可能性があります。全ての地域で再発防止策を徹底する必要があります。
 福島の再生と除染の加速について、総理の見解を伺います。
 被災者の方々の最も切実な願いは、住宅の再建です。
 多くの被災者が長期にわたり仮設住宅など不安定な環境での生活を余儀なくされ、いまだに先が見えないことから、不安や焦燥感が募っています。災害公営住宅の建設や高台移転など、いつ安定した住宅に入居できるのか、そのめどを示すことが必要です。
 住民の合意形成に時間がかかるなど、住宅再建には数々の障害がありますが、一つ一つを乗り越え、着実に成果を出していかなければなりません。住宅再建に向けた取り組みについて、総理の見解を伺います。
 復興を加速させるためには、被災自治体の職員の増員が欠かせません。特に、土木や建築を専門とする職員の増強がなければ、計画を具体化することはできません。
 被災地には、現在、全国各地から数多くの自治体職員が応援で駆けつけ、復興の推進力となっていますが、それでも人材は全く足りておりません。被災自治体からは、職員の増員や応援職員に対する処遇改善、心のケアを求める切実な声が上がっております。
 復興計画を前に進めるためにも、さらなる自治体職員の増員とその処遇について急ぎ取り組むべきと考えますが、総理の見解を伺います。
 被災地では、町中にうずたかく積まれていた瓦れきこそ撤去されつつありますが、住宅などの建築物の基礎部分はいまだにむき出しのまま、荒涼とした景色が広がっております。そうした中で、ようやく始まったと思った工事も中断や完成時期の延期を繰り返し、今なお復興を実感するにはほど遠い状況にあります。
 その原因の一つは、昨年秋以降顕著となった、資材や人手の不足が深刻化していることです。資材の中でも、特に生コンの不足が深刻です。復興需要の本格化を前に、需給は一層逼迫しております。人手も、昨年九月ごろから不足が顕在化し、特に主任技術者や技能労働者の不足は深刻です。
 昨年四月から十一月の入札不調の発生割合は、仙台市で四九%、宮城県で三六%にも上り、港湾工事のような大規模工事でも不調が相次ぐなど、改善の兆しは見えません。こうした資材や人手の不足が復興の進捗の妨げとなることは明らかです。
 太田国土交通大臣は、年頭から現地に赴き、対策の必要性についていち早く言及しておられます。復興予算を早期に執行し、復興計画を進めるために必要な資材や人手の確保について、具体的な対応策を伺います。
 次に、成長戦略について伺います。
 公明党は、金融政策と需要創出策を車の両輪として、まずは早急に十兆円規模の補正予算を編成すべきと主張、エネルギーや医療など今後成長が期待される分野への投資を加速する一方、防災・減災対策を集中的に行うことで地域の雇用を守るなど、具体策を提案してきました。今回の補正予算には、そうした公明党の主張が基本的に盛り込まれており、評価するものです。
 デフレから脱却し、経済成長を実現するためには、総理が所信表明演説で述べられたように、大胆な金融政策、機動的な財政政策に加え、民間投資を喚起する成長戦略を着実に進めることが肝要です。
 成長戦略の柱の一つが、新技術による省エネルギーの促進、再生可能エネルギーの普及拡大、火力発電の高効率化です。中でも再生エネルギーの普及拡大には、送電網の整備とともに蓄電池の導入促進が重要であり、さらなる政策的な支援が必要と考えます。
 公明党は、東京電力福島第一原発事故を直視し、たび重なる党内議論を経て、原子力に依存しない社会を目指すことを決定いたしました。自公連立政権合意では、可能な限り原発依存度を減らすと明記され、原発依存度の低減は、この内閣が取り組むべき大きなテーマの一つであります。その意味でも、再生可能エネルギーの普及拡大に思い切った投資を行うべきです。
 再生医療などの成長分野の育成には、研究開発への支援と、いち早い実用化に向けた規制改革が不可欠です。総理は、改革の成果が不明確であった行政刷新会議を廃止し、規制改革会議を復活させました。幅広い規制改革分野の選定と、会議の決定事項が、総理指示として確実に規制改革につながるような体制を整備すべきと考えます。
 また、補正予算案には、ベンチャー企業への投資を促進するため、産業革新機構への出資が盛り込まれています。官民ファンドの活用は、政府の経済再生への明確な決意のあらわれであり、その効果が期待されます。政府の一方的な出資とならないよう留意するとともに、出資先企業の経営状況の確認など、十分なチェック機能が果たされるよう求めます。
 以上、成長戦略について、総理の見解を求めます。
 中小企業対策について伺います。
 公明党は、中小・小規模企業の経営力、競争力の強化のための支援体制の拡充や、経済成長の担い手として期待される女性や若者などの創業や再就職支援を通し、地域経済を活性化するよう主張してきました。
 今回の補正予算案にはその主張がほぼ反映されており、施策の着実な実行と、補正予算と平成二十五年度予算を合わせた十五カ月予算による切れ目のない対策が不可欠と考えます。予算の執行に当たっては、支援施策を事業者が利用しやすいよう、各種の相談窓口の案内など、広報活動を強化するとともに、支援が事業者の満足につながるような取り組みが重要だと考えます。
 中小企業金融円滑化法については、出口戦略として公明党が提案し補正予算に盛り込まれた経営改善計画策定支援や事業再生支援体制の強化、セーフティーネット貸し付け等の拡充による資金繰り支援など、中小企業再生のための政策手段を総動員するとともに、厳しい経済状況の中で、それらの施策が効果を発揮するまでの間、半年程度の延長も含めて検討すべきと考えます。総理の見解を伺います。
 農業政策について伺います。
 我が国の食料自給率は、近年、カロリーベースで四〇%前後と低迷しており、国民の命を支える食料の六割強を海外に依存しております。食料安全保障の観点からも自給率を向上させることが重要であり、そのためには農業の活性化が不可欠です。
 農業は、国の基であり、国民の命を支える生命産業です。その農業を守るとともに、農業の可能性を最大限に引き出すために、攻めの農業に挑戦する必要があります。
 その第一は、新規就業者の育成、定着支援です。
 農業従事者は平均年齢が六十五歳を超え、後継者不足が深刻な反面、若者がチャレンジできる成長分野としての潜在力を秘めています。新規就業者の就業前研修の充実や農地確保支援、ビジネス展開への積極的な支援など、切れ目のない対策により、安心して農業を始められる環境を整備すべきです。
 次に、経営安定対策についてです。
 農家の所得補償制度は、固定部分を維持しつつ、変動部分については農家からの拠出を伴う経営所得安定対策へと見直し、法制化を図るべきと考えます。
 農産物の輸出支援については、海外市場の拡大に向け、国産農産物の輸出促進対策を拡充するとともに、輸出を目指す産地、農業者に対する情報提供を積極的に行うことが重要です。
 民主党政権下で、農業の生産基盤である農地や水利施設を維持管理するための予算が大幅に削減されました。農業水利施設の老朽化への対応や防災・減災対策など、必要な予算を確保し、農業基盤整備の充実を図るべきです。
 二十四年度補正予算案においては、農業農村整備事業の拡充を初め、新規就業・人材育成支援対策や輸出促進対策などが盛り込まれ、攻めの農業が着実に前進することが期待されます。
 農林水産業のさらなる活性化のため、今後一層取り組みを強化すべきと考えますが、総理の答弁を求めます。
 社会保障と税の一体改革について伺います。
 三党の合意に基づき、昨年十一月、社会保障制度改革国民会議の議論がスタートしました。衆議院が解散し、各党が選挙戦にしのぎを削るさなかに、自民、民主、公明三党の実務者協議を経て国民会議の議論を開始したことは、社会保障が国民にとって重要なインフラであり、高齢化の中でその改革が待ったなしであること、そして、その社会保障を政争の具にはしないという三党の決意のあらわれであると確信します。
 本年八月二十一日までという限られた期日の中で確実に成果を上げていけるよう、国民会議における徹底した議論をお願いするとともに、それと並行して三党における実務者協議を進め、国民の期待に応えられる社会保障制度改革をなし遂げていくべきです。
 社会保障と税の一体改革に向けた三党合意の意義並びに社会保障制度改革に取り組む総理の決意を伺います。
 次に、税制改正について伺います。
 与党の平成二十五年度税制改正大綱では、社会保障と税の一体改革に引き続き、消費税の引き上げに対応するための措置や、緊急経済対策と連動して、民間投資や雇用を喚起し、持続的成長を促すための政策税制、東日本大震災からの復興に対応する税制上の措置など、現下の諸課題に対応した税制改正を着実に実施することとしております。
 消費税引き上げに伴う軽減税率については、消費税率の一〇%引き上げ時に軽減税率制度を導入することを目指す、具体的な制度設計については、本年十二月予定の二〇一四年度与党税制改正決定時までに、関係者の理解を得た上で結論を得ることが盛り込まれました。
 公明党は、消費税に対する国民の理解、納得を得るためにも、軽減税率の導入は必須であると考えます。政府においても、本年十二月予定の来年度税制改正決定時に向けて、軽減税率導入のための検討を早急に開始し、与党税制協議会に積極的に協力すべきです。麻生財務大臣の答弁を求めます。
 財政の健全化への取り組みについて質問します。
 前政権が掲げた、当面の財政健全化の目標であるプライマリーバランスの半減、黒字化は、国際約束であり、実現に向けて努力すべきです。長期的には、国、地方の債務残高の対GDP比を安定させ、さらに引き下げるための政策努力が欠かせません。
 しかし、財政健全化は経済成長と車の両輪であり、緊縮一辺倒の硬直的な財政政策に縛られて景気を後退させてしまえば、むしろ財政健全化を遠ざけてしまうことになります。柔軟、弾力的な対応が必要です。
 強い経済をつくる、そして財政健全化も同時に達成していく、この難しい課題に果敢に挑戦していくことが、安倍内閣の使命であると考えます。総理の財政健全化に向けた決意を伺います。
 道州制について伺います。
 地域主権型道州制導入で中央集権的な統治機構を抜本から改めることにより、住民本位の効率的な行政を行うことに加え、地域の活力を促すことができると考えます。
 公明党は、道州制の基本的な仕組みを、国、道州、基礎自治体の三層構造にすべきと考えます。
 道州は、現在の都道府県より広い区域とし、国から移譲された権限と都道府県から承継した事務を処理。基礎自治体は、市町村の区域を基礎として、同じく従来の市町村の事務及び都道府県から承継した事務を処理しますが、住民に身近な事務は、国、都道府県から基礎自治体に大幅に承継することを基本とします。
 国の役割は、国家の存立の根幹にかかわること、国家的危機管理その他国民の生命と財産の保護、国民経済の基盤整備や国際社会の変化に戦略的に対応する事項などに限定します。それ以外は道州に広く権限を移譲するとともに、国、地方の行政組織を簡素化します。
 これにより、国家公務員及び国会議員の大幅削減が可能となり、また、国と地方、道府県と指定都市に顕在化している二重行政の解消にもつながります。
 まずは、早急に仮称道州制基本法を制定し、内閣に道州制推進本部を設置すべきです。本部長には内閣総理大臣が就任し、諮問機関である道州制国民会議において、約三年をかけて国民的な幅広い議論を集約した上で、その後二年をめどに、道州制移行に向けた必要な法的措置を講ずるべきと考えます。道州制について、総理の見解を伺います。

 TPPについて伺います。
 TPPについては、アジア太平洋自由貿易協定、FTAAPの実現に向け、これまで日本が推進してきた日中韓、ASEANプラス3、ASEANプラス6など、広域経済連携との関係性、整合性を含め、我が国のFTA戦略の全体像を描くことが重要です。
 前政権下において、TPPはFTAAPへの一里塚と位置づけられたものの、そのプロセスは明確ではありません。
 また、TPPに関する適切な情報提供がなされず、国民的な議論も不十分で、国益に関するコンセンサスもできておりません。
 国民の間には、農業への影響や食の安全などについて強い懸念があります。また、TPPは、包括的な経済連携協定であり、農業ばかりではなく、医療、保険、金融、電気通信サービスなど、広く国民生活に影響を及ぼす可能性があります。
 したがって、まずは、国民に十分な情報提供を行い、国民的な議論を深め、その上で国益にかなう最善の道を求めるべきと考えますが、総理の答弁を求めます。
 外交、安全保障について伺います。
 前政権における外交の弱体化が、近隣諸国との関係を悪化させ、東アジア地域の不安定化を招いたことは周知の事実であり、外交の再建は、安倍内閣に課せられた最重要課題の一つです。我が国の外交、安全保障の基軸である日米同盟をより強固なものとしつつ、中国や韓国など、近隣諸国との関係を早急に改善することが、我が国のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定を築く上で極めて重要です。
 総理は、最初の外遊先として、ベトナム、タイ、インドネシアの三カ国を歴訪されました。訪問先のジャカルタで、対ASEAN外交五原則を発表されました。当初予定されていた外交演説での発表は、アルジェリアのテロ事件を受けて中止となり、インドネシア大統領との共同会見での発表になりました。五原則で示された東南アジア諸国との連携重視は、極めて重要です。
 総理の外交全般に対する基本方針と、東南アジア諸国歴訪の意義や成果について伺います。
 最後に、現在、我が国は、世界に例のない速さで進む少子高齢化や、長引くデフレと円高がもたらした産業の空洞化、いつ起きてもおかしくない巨大地震や大規模自然災害の脅威、さらには東アジア近隣諸国との外交・安全保障問題など、困難な課題に直面しています。
 これらの課題を乗り越えてこそ初めて、総理が所信表明で述べられた、世界じゅうから投資や人材を引きつけ、若者もお年寄りも、年齢や障害の有無にかかわらず、全ての人々が生きがいを感じ、何度でもチャンスを与えられる社会を実現することができると考えます。そのためには、政治が課題解決に向けた幅広い国民の合意をつくり、国民の力と英知を結集しなければなりません。
 我が党は、来年二〇一四年に結党五十年の節目を迎えます。公明党には、大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいくという立党の精神があります。
 政治は国民のためにあり、大衆とともにという精神に立てば、私は、政治が幅広い国民の合意をつくり、国民の力と英知を結集して困難を乗り越え、日本再建を果たすことができると確信いたします。
 公明党は、その先頭に立って闘うことをお誓いし、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、邦人保護のあり方等についてお尋ねがありました。
 海外において邦人が安心して活動できるよう、アルジェリアにおけるテロ事件への対応の検証をしっかりと行い、平素からとるべき対応、及び、危機が発生した場合に在留邦人等を保護するための対策の検討に、政府一丸となって迅速に取り組んでまいります。
 さらに、御指摘の情報収集・分析体制や外交基盤の強化についても、検証作業も踏まえ、迅速に取り組んでまいります。
 復興の加速と福島の再生についてのお尋ねがありました。
 復興は内閣の最重要課題の一つであり、閣僚全員が復興大臣であるとの認識のもと、新しい東北の創造と福島の再生の加速に向けて、全力で取り組む決意であります。
 御指摘のように、一昨日の復興推進会議で、五年間の復興予算フレームの二十五兆円への増額、住宅再建工程の明示やマンパワー不足対応の強化、福島の復興や再生に関する新たな支援制度の創設などを決定しており、これらを踏まえて、今年度補正予算案に加え、来年度予算案において必要な予算を計上しております。
 各党の御協力のもと、これら予算の早急な成立に努め、着実に実施することにより、現場主義で被災地の復興を加速してまいりたいと考えております。
 除染についてのお尋ねがありました。
 除染を加速するため、復興や除染等が縦割りや現場から乖離して行われている福島の現状を打破することが必要であります。
 このため、今月、根本復興大臣と石原環境大臣のもとに、関係府省の局長クラスを集めて、除染・復興加速のためのタスクフォースを設置しました。
 さらに、あす、福島復興再生総局を設置して、福島、東京二本社体制にすることとしたところであります。
 政府一丸となって、縦割りの排除と、現場主義で取り組める体制を構築します。
 生活圏以外の森林や農業水利施設の除染についても、今回の補正予算案に盛り込み、農林水産省と環境省が連携して、営農再開等に向け、新たに実証事業を開始します。
 また、福島の除染を推進するため、まず、中間貯蔵施設の設置に道筋をつけることが極めて重要であり、地元の皆様の理解を得るよう努めるとともに、必要な現地調査を迅速かつ丁寧に進めます。
 国が行う除染事業の手抜き工事の指摘については、私からも指示を行い、環境省において除染適正化プログラムを取りまとめ、再発防止に取り組んでいます。同時に、市町村が行う除染についても、地元や市町村の目線を生かしながら、適正な除染が確保されるよう、国としても支援してまいります。
 被災地の住宅再建についてお尋ねがありました。
 被災地の住宅再建の加速化に向け、これまで国としては、被災自治体に対するマンパワー対策など、被災自治体のまちづくり事業などが円滑に進むよう、さまざまな施策に取り組んでいるところであり、今後もさらなる充実に努めてまいります。
 その一環として、補正予算において、津波被災地域における住民の定着促進のため、震災復興特別交付税を増額することとしております。
 これらに加え、仮設住宅で不便な暮らしを余儀なくされている被災者の方々への住宅再建の見通しを提示することは重要と考えており、できる限り早期に工程表と住宅戸数の年度別目標を明示し、事業のスピードアップへの取り組みを進めてまいります。
 被災自治体における職員不足等についてお尋ねがありました。
 被災自治体における職員不足等への対応については、復興の加速化を進めるに当たり、大変重要な課題です。
 復興に携わる職員体制の充実と処遇の改善に向け、今後も、被災自治体の要望を伺いながら、地方団体とも協力して、最大限の支援をしてまいります。
 成長戦略についてのお尋ねがありました。
 日本経済再生に向けて、成長戦略を年央までに取りまとめたいと考えています。
 この成長戦略の中では、戦略分野の一つとして、クリーンかつ経済的なエネルギー需給の実現を取り上げています。この中で、できる限り原発依存度を低減させていくという方向に向けて、省エネルギー、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電等の効率化、石油、天然ガス等の資源確保等について、予算の重点配分や、関連する規制・制度改革を最大限進めてまいります。
 規制改革については、雇用関連、エネルギー・環境関連、健康・医療関連を重点分野として指定し、経済再生に資するものから優先的に大胆な改革を推進するよう指示をしたところであります。
 規制改革会議の決定につきましては、政府として閣議決定等を行うとともに、全閣僚から成る日本経済再生本部と連携協力をしつつ実行してまいります。
 官民ファンドについては、十分な審査体制及びリスク管理体制のもとで、民間主導で投資案件の目ききを行うとともに、出資後は、出資先企業の経営支援やモニタリングなど、各ファンドの特徴を生かした収益性確保やリスク管理を図り、十分なチェック機能を果たしてまいります。
 中小企業対策についてお尋ねがございました。
 中小企業、小規模事業者は、日本経済の足腰を強くし、地域経済と地域の雇用を支える重要な存在であります。
 今回提出する補正予算案では、公明党の御意見も取り入れ、経営支援体制の強化、女性や若者の創業や就職支援などの措置を講じることにしています。
 予算の執行に当たっては、中小企業、小規模事業者の立場に立ってきめ細かく広報していくとともに、丁寧なニーズの把握や使い勝手の向上、しっかりとしたフォローアップを行い、満足いただけるよう最大限努めてまいります。
 中小企業金融円滑化法についてのお尋ねがございました。
 中小企業金融円滑化法については、期限が到来しますが、期限到来後も、貸し付け条件の変更等や円滑な資金供給に努めるよう金融機関を促すとともに、借り手企業の経営改善支援や事業再生支援を強力に推進することが重要と考えます。
 このため、政府としては、緊急経済対策に盛り込まれた、中小企業金融円滑化法の期限到来後における検査監督の方針の明確化、認定支援機関による経営改善計画策定支援、経営支援と一体となった資金繰り支援などの総合的な施策を積極的に推進してまいります。
 農林水産政策についてのお尋ねがありました。
 農林水産業は、地域の経済を活性化するために重要な産業であります。攻めの姿勢で、農林水産業が有している潜在力を引き出すことが必要であります。
 このため、当年度補正予算や来年度予算において、新規就農者の確保、育成、輸出拡大や日本食の海外発信、農業水利施設の長寿命化等の基盤整備の充実などを図るとともに、戸別所得補償制度の名称を経営所得安定対策に変更し、将来に向けた新たな仕組みの検討を行ってまいります。
 今後、攻めの農林水産業を加速化するため、農林水産省に設置させた、攻めの農林水産業推進本部において、さらなる具体化を進めてまいります。
 社会保障改革に向けた三党合意の意義と改革への決意についてお尋ねがありました。
 自民、公明、民主の三党合意は、少子高齢化が進展する中で、安定財源を確保しながら、持続可能な社会保障制度を構築し、暮らしの安心を取り戻すためにも重要であり、これに基づき、社会保障・税一体改革を推進します。
 引き続き、三党間の協議を進めるとともに、社会保障制度改革推進法に基づき、国民会議で精力的に議論するなど、改革の具体化に向けて取り組みを進めてまいります。
 財政健全化への取り組みについてのお尋ねがありました。
 強い経済の再生なくして、財政の再建も日本の将来もないと考えております。
 日本経済再生に向けて、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢を一体として実行してまいります。
 同時に、財政健全化目標を踏まえ、来年度予算において公債発行額をできる限り抑制するとともに、社会保障・税一体改革を継続し、中長期的に持続可能な財政の実現を図ってまいります。
 今後、経済財政諮問会議において、財政健全化と日本経済再生の双方を実現する道筋について検討を進めてまいります。
 道州制についてお尋ねがありました。
 道州制の導入は、地域経済の活性化や行政の効率化などを目指し、国のあり方を根底から見直す大きな改革であります。
 御指摘の道州制基本法については、早期の制定を目指し、与党において議論が行われております。今後、政府としても、連携を深め、取り組んでまいります。

 TPPについてお尋ねがございました。
 自由貿易の推進は、我が国の対外通商政策の柱であります。力強い経済成長を達成するためには、自由貿易体制を強化し、諸外国の活力を我が国の成長に取り込む必要があります。
 他方、聖域なき関税撤廃を前提にする限り、TPP交渉には参加しません。
 TPPについては、政府としては、まず、これまでの協議の内容、TPPに参加した場合に生じ得るさまざまな影響等も含め、しっかりと精査、分析をします。その上で、自民党、公明党で合意したとおり、国益にかなう最善の道を求めてまいります。
 また、状況の進展に応じて、しっかりと国民の皆様に情報提供をしてまいります。
 外交の基本方針と、東南アジア訪問の意義や成果についてのお尋ねがありました。
 外交は、二国間関係だけを見るのではなく、世界地図を俯瞰するような視点で、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値に立脚し、戦略的に展開をしていく必要があると考えます。
 先般、そのような戦略的外交の皮切りとして、日・ASEAN友好協力四十周年の初めに当たり、東南アジア三カ国を訪問しました。
 成長センターとして発展を続けるASEAN諸国との協力関係を強化していくことは、この地域の平和と繁栄を確保していく上で不可欠であります。この訪問を通じ、各国首脳との信頼関係を深め、戦略的協力関係を強化することができたと考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣太田昭宏君登壇〕

○国務大臣(太田昭宏君) 復興予算の早期執行に必要となる資材や人材の確保についてお尋ねがございました。
 御指摘のとおり、被災地では、資材や人材の不足と、それに起因する入札不調が生じており、復旧復興事業を円滑に実施する上で、その解決は重要な課題と認識をしております。
 そのためには、資材や人材をできる限り効率的に活用するための取り組みを進めていく必要がございます。
 具体的には、人材の不足について、地域内外の建設企業で結成するJV制度の活用などに取り組んでいるところであります。また、地元企業の受注機会に配慮した発注ロットの大型化や人材配置の工夫により、技術者、技能者の効率的活用を図っているところであります。
 生コンなどの資材の不足については、原料の広域的調達やプラント増設などの対策を進めていく必要があると考えております。
 今後とも、被災地の実情や要望を的確に酌み取りながら、被災者の方々が復興の加速を実感できるよう、全力で取り組んでまいります。(拍手)
    〔国務大臣麻生太郎君登壇〕

○国務大臣(麻生太郎君) 井上議員から、消費税の軽減税率の検討についての御質問を頂戴しました。
 政府といたしましては、今般の与党の税制改正の大綱を踏まえまして、軽減税率の導入に当たって起きるであろうさまざまな課題について検討を加えてまいらなければならないと考えております。
 与党における議論を踏まえながら検討すると同時に、与党における調査等々、検討がこれからなされると伺っておりますが、その必要な協力は当然のこととして行ってまいりたいと考えております。(拍手)
    ―――――――――――――

平成25年1月31日 衆議院 本会議 志位和夫議員(日本共産党)の質疑に関する国会議事録

2013.02.18.Mon.12:10
平成25年1月31日 衆議院 本会議 志位和夫議員(日本共産党)の質疑に関する国会議事録

平成25年1月31日 衆議院 本会議 志位和夫議員(日本共産党)の代表質問 ニコニコ動画版
http://www.nicovideo.jp/watch/1359707805


平成25年1月31日 衆議院 本会議 志位和夫議員(日本共産党)の代表質問 youtube版
https://www.youtube.com/watch?v=QehmRF1F8Wg


【参考情報】
巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書
平成十八年十二月十三日提出 提出者 吉井英勝
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a165256.htm

巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書
平成十八年十二月十三日提出 提出者 吉井英勝の魚拓
http://megalodon.jp/2013-0218-1156-57/www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a165256.htm


衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書 平成十八年十二月二十二日 安倍晋三総理大臣
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b165256.htm


衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書 平成十八年十二月二十二日 安倍晋三総理大臣の魚拓
http://megalodon.jp/2013-0218-1209-43/www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b165256.htm


○副議長(赤松広隆君) 志位和夫君。
    〔志位和夫君登壇〕

○志位和夫君 私は、日本共産党を代表して、安倍総理に質問いたします。(拍手)
 私は、まず、アルジェリア事件によって犠牲になられた方々、御遺族、関係者の皆様に、心から哀悼の意を表するものです。
 今回の事件をしっかりと検証して、二度と悲劇を繰り返すことのないよう力を尽くす決意を、まず申し上げたいと思います。
 東日本大震災から間もなく二年を迎えますが、復興は立ちおくれ、被災者の命と暮らしが脅かされる状況が続いております。
 日本共産党は、次の三点について、これまでの政策の抜本的転換を図ることを要求します。
 第一は、個人財産の形成になるとして住宅や事業所などの復旧を支援しないという従来の災害対策を改め、住宅となりわいの再建に必要な公的支援を行うことを基本原則に据えることであります。
 住宅再建支援金を三百万円から五百万円に引き上げる措置をとるべきであります。中小企業再建を支援するグループ補助金を大幅に拡充するとともに、再建意欲のある全ての小零細事業者を対象にした直接助成制度を新たに創設すべきであります。
 第二は、期限切れなどといって支援策を打ち切る非情な政策をやめることであります。
 政府が昨年九月末に打ち切った医療、介護の減免措置を復活すべきであります。
 第三は、福島原発事故の収束宣言を撤回し、除染、賠償を初め、安全、安心の福島県を取り戻すまで、全ての過程で復興に責任を負うことであります。
 総理は、所信表明で復興を加速すると述べましたが、その言葉が本気のものであるならば、多くの被災者が切望している以上の諸点で、これまでの政策の転換に踏み切ることは当然ではありませんか。答弁を求めます。
 どうやって深刻なデフレ不況から抜け出すかは、多くの国民が切望する国政の大問題となっています。
 まず伺いたいのは、デフレ不況が深刻化した原因と責任についてであります。
 政府の緊急経済対策を読んでも、なぜ日本経済がデフレ不況に陥っているかという原因の分析が一切ありません。原因を明らかにせずに対策を立てるというのは、例えて言えば、的を定めずに矢を射るようなもので、矢を何本射ようとも、的外れという結果になります。
 総理は、日本経済がデフレ不況に陥った最大の原因は一体どこにあるとお考えなのでしょうか。
 私は、働く人の所得が減り続けてきたことがデフレ不況の最大の原因だと考えます。
 一九九七年を一〇〇として、企業の経常利益は一六三までふえましたが、労働者の所得、雇用者報酬は八八に落ち込んでいます。
 総理は、賃下げとリストラの繰り返しで働く人の所得を減らし続けてきた、このことにこそデフレ不況の最大の原因があるという認識をお持ちでしょうか。
 さらに、私は、日本をこうした賃下げ社会にしてしまったのは誰なのか、その重大な責任は、歴代自民党政権にあると考えます。
 労働法制の規制緩和を進め、派遣やパートなど非正規雇用を拡大してきたことが、賃金を引き下げ、貧困と格差を拡大したことは、政府の統計でも明らかであります。
 総理、今日の深刻なデフレ不況をつくり出した重大な責任の一端を、あなたも含めた歴代自民党政権が負っているという認識と反省はありますか。答弁を願います。
 減り続けている働く人の所得をふやす方向に転換する、ここにこそデフレ不況から抜け出す最大の鍵があります。
 私は、次の三つの決断を政府に求めるものです。
 第一は、消費税増税の中止であります。
 一口で消費税一〇%と言いますが、サラリーマンの世帯でいえば、一カ月分の給料が丸々消費税に消えてしまうのが税率一〇%であります。消費が凍りつき、景気の底が抜ければ、税収も落ち込む、そのことは、九七年の消費税増税後に十四兆円もの税収が減ったという事実によって証明済みのことではありませんか。
 同時に、社会保障削減計画を中止すべきであります。
 政府は、その突破口として、生活保護制度の大幅切り下げを進めようとしていますが、これは、受給者の生存権を乱暴に破壊するとともに、最低賃金など国民生活全体の悪化をもたらし、賃下げ社会をいよいよ深刻にすることにもなり、断じて認めるわけにはいきません。
 総理に真剣にデフレ不況から抜け出す決意があるのならば、国民の所得を奪うあらゆる政策の中止を決断すべきだと考えますが、いかがですか。答弁を求めます。
 第二は、大企業、財界の身勝手な賃下げ、リストラに政治の責任でストップをかけることであります。
 日本経団連は、賃上げを拒否するだけではなく、定期昇給の延期、凍結など、新たな賃下げ宣言を行っています。電機情報産業の大企業は、業績悪化を理由に、十三万人の首切り計画を進めています。
 個々の企業だけを見れば、賃下げ、リストラは利益を上げるように見えますが、それを全体の企業が競い合って行えば、合成の誤謬に陥る。社会全体の需要がますます冷え込み、デフレ不況をいよいよ深刻にし、結局は、企業も立ち行かなくなります。
 政府として、日本経団連、財界に対して、賃下げ、リストラ競争の中止を強く要請すべきではありませんか。これは、ヨーロッパ各国の政府ならば当たり前のように行っていることであります。
 大企業の内部留保は、不況下でもふえ続け、二百六十兆円に上っており、そのごく一部を還元しただけで賃上げは可能です。答弁を求めます。
 第三は、人間らしい暮らしを保障するルールづくりに踏み出すことです。
 労働者派遣法の抜本改正、パート労働法の改正など、非正規社員の待遇を改善して、正社員化の流れを進める。中小企業への手当てをしっかり行いながら、最低賃金を時給千円以上へと大幅に引き上げて、この日本から、働く貧困層をなくしていく。独占禁止法の強化など、大企業と中小企業が公正に取引できるルールをつくる。
 政治の責任で、これらの改革を進め、賃下げ社会から脱出し、働く人の所得がふえる社会への転換を図るべきではありませんか。
 安倍総理は、無制限の金融緩和で二%の物価引き上げ目標を持つとしていますが、仮に物価が上がっても、賃金が下がり続けたままでは、生活はいよいよ苦しくなります。
 政府として目標を持つというなら、賃上げ目標こそ持つべきではありませんか。答弁を求めます。
 原発問題について、安倍内閣は、再稼働を推進し、新増設を容認するなど、あからさまな原発推進政策を進めようとしています。しかし、少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいるということが、国民的議論の結果を分析した政府の認識ではありませんか。
 総理は、自民党政権に交代したから、原発に対する国民的議論のこの到達点が変わったとでもおっしゃるのでしょうか。あからさまな原発推進政策は、過半の国民の意思に背くものだと考えませんか。
 大体、二〇〇六年十二月に、日本共産党の吉井英勝議員が、質問主意書で、巨大地震の発生に伴う全電源喪失によって冷却機能を失った場合の検討を行っているのかとただしたのに対して、政府は、答弁書で、御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期しておりますと答えたのであります。この答弁をしたのは、安倍総理、あなただったのであります。
 総理に今求められているのは、こうした安全神話を振りまき、大事故を引き起こしたことへの深刻な反省であり、国民、とりわけ福島県民への謝罪ではありませんか。しかとお答え願いたい。

 日本共産党は、即時原発ゼロと再生可能エネルギーへの抜本的転換の政治的決断を強く求めるものであります。
 米軍普天間基地問題について、総理は、総選挙直後、辺野古移設を明言しました。選挙期間中は具体的言及を避け、選挙直後に辺野古移設を明言するというあなたのやり方に、県民を欺き、侮辱する行為だという激しい怒りの声が噴出しております。
 しかも、沖縄の四人の自民党公認候補は、全員が県外移設を公約に掲げて当選しています。選挙が終わったら、手のひらを返して新基地を押しつけるなど、断じて許されるものではありません。
 沖縄県民の総意に応え、県内移設は断念すべきではありませんか。
 傍若無人で沖縄全土を飛び回っているオスプレイ配備撤回も県民の総意です。
 先日、沖縄県下四十一市町村全ての首長と議会の議長、全ての党派の県議会議員がそろって上京し、オスプレイ配備即時撤回、普天間基地閉鎖、撤去を求めました。
 総理は、この沖縄県民の総意にどう応えるのか、答弁を求めます。
 最後に、総理が日本軍慰安婦問題について軍の関与と強制を認めた河野談話の見直しを主張していることに対して、ニューヨーク・タイムズが日本の歴史を否定する新たな試みと題する批判を掲載するなど、大きな国際問題になっています。
 日本軍慰安婦問題について、一部に、強制性を立証する文書がないことをもって強制の事実そのものがなかったとする議論があります。
 しかし、この議論にかかわって、河野談話の作成に直接携わった当時の石原信雄官房副長官は、次のように証言しています。
 通達とか指令とかという文書的なもの、強制性を立証できるような物的証拠は見つけられなかったのですが、実際に慰安婦とされた人たち十六人のヒアリングの結果は、どう考えても、これはつくり話じゃない、本人がその意に反して慰安婦とされたことは間違いないということになって、河野談話にしたわけです。
 このように、河野談話は、もともと強制性を立証する文書を見つけることはできなかったことを前提に、慰安婦とされた人たちの証言の真実性に基づいて、これは真実のものだと政府として判定して、政府として強制性を認めたものであります。
 したがって、政府として河野談話を継承するという立場をとる限り、強制性を立証する文書がないから強制の事実はなかったなどという議論を肯定する余地は全くないと考えます。総理の見解を問うものです。
 第二次世界大戦後の世界の秩序は、日本、ドイツ、イタリアによる戦争は不正不義の侵略戦争だったことを共通の土台としております。この土台を覆す動きが万が一にも具体化されたら、日本は世界とアジアで生きていく政治的、道義的地位を失うことになるということを厳しく警告して、質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 志位和夫議員にお答えをいたします。
 住宅と生業の再建についてのお尋ねがありました。
 住宅や生活の再建については、被災者生活再建支援金による支援を講じています。また、補正予算案で、津波被災地域の自治体が住まいの形成に資する施策を通じて住民の定着促進を進めるため、震災復興特別交付税を増額しました。
 また、生業の再建については、当初予算案で、中小企業再建を支援するグループ補助金を、復旧がおくれている地域に重点化しつつ、共同施設の新設等を対象に加え、充実、拡充する等の措置を講じることといたしました。
 医療、介護の減免措置についてのお尋ねがありました。
 東京電力福島第一原発事故に伴う国による避難指定等が行われていない特定被災区域における国民健康保険、介護保険等の窓口負担及び保険料の減免措置については、昨年九月まで、国による全額の財政支援措置を講じていました。これは、前年所得に基づく窓口負担等について、被災による所得の減少を反映したものとなる時期まで講じていたものであります。
 ただし、平成二十四年十月以降も、制度上、保険者の判断による減免措置が可能であり、財政負担が著しい場合には、減免額の十分の八以内を国が支援する措置を講じております。
 原発事故の収束及び福島の復興についてのお尋ねがありました。
 一昨年十二月の東京電力福島第一原子力発電所事故の収束に向けた道筋のステップ2完了については、専門家による緻密な検証作業を経た上で、原子炉の客観的な状態として、冷温停止状態の達成を確認したものであると認識しています。
 私は、総理就任直後の訪問地として、迷うことなく福島を選びました。福島、東京の二本社体制の整備を初め、今般の補正予算及び来年度予算においても思い切った予算措置を講じるなど、責任を持って福島の再生を加速してまいります。

 デフレ不況に陥った原因についてのお尋ねがありました。
 我が国経済は、長期にわたり需要が弱い中で、企業などによる日本経済の将来に対する成長期待の低下やデフレ予想の固定化もあって、デフレが継続してきたと考えております。
 自民党政権においては、経済産業構造の変化に応じて、必要な労働分野の改革を行ってまいりました。
 私の内閣では、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢で、長引くデフレから脱却して、経済を成長させ、雇用や所得の拡大につなげることを目指してまいります。
 消費税についてのお尋ねがありました。
 昨年八月に成立した税制抜本改革法では、来年四月に消費税率を引き上げることが決まっております。ただ、機械的に何が何でも引き上げるということではなく、経済状況等を総合的に勘案して判断することとなります。
 いずれにしても、我が国経済を、全力を挙げて再生してまいります。
 生活保護制度の見直しなどについてのお尋ねがありました。
 今回の生活扶助基準の見直しは、社会保障審議会における検証結果や物価の変動を勘案し、適正化を図ることとしたものであります。また、この基準の適正化に合わせて、生活困窮者の自立・就労支援にしっかりと取り組んでまいります。
 さらに、政府としては、経済再生を推し進め、雇用や所得の拡大につなげてまいります。
 なお、御指摘のような社会保障削減計画というものは存在しません。
 賃下げやリストラ競争の中止についてのお尋ねがありました。
 将来への確かな期待を持てるような成長戦略により、企業の収益を向上させ、それを雇用の拡大や賃金の上昇につなげていきたいと考えています。
 例えば、税制においては、企業の給与支払いを拡大するための新たな措置を講じることとしたところです。企業の経営者の方々にも協力をお願いしたいと考えています。
 働く人の所得がふえる社会への転換のための取り組みについてのお尋ねがありました。
 政権発足以来、経済再生を通じた雇用や所得の拡大に向けて、全力で取り組んでおります。
 同時に、労働者派遣法のあり方の検討、パートタイム労働法の見直しや、中小企業支援や、労使との調整により最低賃金の引き上げに努めるとともに、独占禁止法等の厳正な執行など、実効ある取り組みも進めていきます。
 賃上げ目標についてのお尋ねがありました。
 賃金等の労働条件については、各企業の労使関係において決定されるものでありますが、先ほど申し上げたとおり、成長戦略により、企業の収益を向上させ、それが雇用の拡大や賃金の上昇をもたらすような好循環を生み出してまいります。
 いわゆる国民的議論の結果への政府の認識と、原発推進策への転換についてのお尋ねがありました。
 前政権が原発に関して昨年夏に実施した、いわゆる国民的議論の結果については、大きな方向性として、少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいるとされていると同時に、一方で、その実現に向けたスピード感に関しては意見が分かれているとも分析されています。
 いずれにせよ、前政権が掲げた、二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするという方針は、具体的な根拠を伴わないものであり、これまでの国のエネルギー政策に対して協力をしてきた原発立地自治体、国際社会や産業界、ひいては国民に対して、不安や不信を与えました。
 このため、前政権のエネルギー・環境戦略については、ゼロベースで見直し、エネルギーの安定供給、エネルギーコスト低減の観点も含め、責任あるエネルギー政策を構築してまいります。
 その際、できる限り原発依存度を低減させていくという方向で検討してまいります。
 原発事故の反省と謝罪についてのお尋ねがありました。
 東京電力福島第一原発事故によって、被災者の皆様を初めとする国民の皆様に多大な御苦労をおかけしていることに対して、心からおわびを申し上げます。
 かつ、原発の安全性について、国会事故調や政府事故調からも指摘されているとおり、複合災害という視点が欠如していたことや、規制組織の独立性が十分ではなく、いわゆる安全神話に陥ってしまった点、政府として深く反省しなければなりません。
 こうした反省を踏まえ、昨年九月に原子力規制委員会が新たに設置され、原子力安全規制の抜本的な見直しが進められているところです。事故の検証等も踏まえ、あらゆる事態を想定した、原子力発電所の安全に関する新基準について、現在検討中であります。
 妥協することなく、たゆまぬ安全性、信頼性の向上を目指していく、安全規制、安全文化をつくっていく、そのために全力を挙げてまいる所存であります。
 エネルギー政策についてのお尋ねがありました。
 いかなる事態においても国民生活や経済活動に支障がないよう、エネルギー需給の安定に万全を期してまいります。
 このため、前政権の、二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするという方針については、ゼロベースで見直し、エネルギーの安定供給、エネルギーコスト低減の観点も含め、責任あるエネルギー政策を構築してまいります。
 その際、できる限り原発依存度を低減させていくという方向で検討してまいります。
 また、再生可能エネルギーについては、今後三年間で最大限普及を加速させてまいります。
 普天間飛行場の移設問題についてのお尋ねがありました。
 普天間飛行場の移設を含む在日米軍再編については、現在の日米合意に従って進め、抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減に全力で取り組みます。
 普天間飛行場の固定化は、あってはなりません。政府としては、沖縄の声によく耳を傾け、信頼関係を構築しつつ、普天間飛行場の移設に取り組みます。
 オスプレイの配備等及び普天間飛行場の移設について、沖縄県民の声にどう応えるのかとのお尋ねがありました。
 オスプレイの配備は、我が国の安全保障にとって大変大きな意味がありますが、その運用に際しては、地元の皆様の生活への最大限の配慮が大前提です。オスプレイに関する日米合同委員会合意等について丁寧に御説明するとともに、この合意が適切に実施されるよう、米側との間で必要な協議を行ってまいります。
 また、繰り返しますが、普天間飛行場の固定化は、あってはなりません。政府としては、沖縄の声によく耳を傾け、信頼関係を構築しつつ、普天間飛行場の移設に取り組んでまいります。
 河野談話についてお尋ねがありました。
 これまでの歴史の中では、多くの戦争があり、その中で女性の人権が侵害されてきました。二十一世紀こそ、人権侵害のない世紀にすることが大切であり、日本としても全力を尽くしていく考えであります。
 慰安婦問題についても、筆舌に尽くしがたい、つらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛みます。この点についての思いは、歴代総理と変わりはありません。
 また、私としては、この問題を、政治問題、外交問題化させるべきではないと考えています。
 いわゆる河野談話は、当時の河野官房長官によって表明されたものであり、総理である私からこれ以上申し上げることは差し控え、官房長官による対応が適当であると考えます。
 以上であります。(拍手)
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